ただならぬぽ

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ただならぬぽ

  • 著者名:田島健一【著】
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • ふらんす堂(2017/04発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 720pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784781409290

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内容説明

◆第一句集
なにもない雪のみなみへつれてゆく

あらゆる人のはじまりであることの困難さの代わりに。

◆自選十句
息のある方へうごいている流氷
昏睡のあおき正午や雲雀降る
蜂が眼を集めて空へ供養の日
視野に白鷺くちびるがふとあまい
紙で創る世界海月の王も紙
西日暮里から稲妻見えている健康
七夕や卵の知られざるつづき
晴れやみごとな狐にふれてきし祝日
二十日鼠のまなざしを継ぎ億の雪
真贋や鶴にしずかな日のひかり

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

太田青磁

11
音楽噴水いま偶然のこどもたち・欠礼の都市にひかりの冬きたる・風花の奥のしずかな披露宴・ここ押すとくちびる出ますクリスマス・数学に雲雀はじまる木の扉・鳥雲にもう打つ場所のないオセロ・きさらぎの泥のひかりを撮るカメラ・原子炉がこわれ泉は星だらけ・ゆるく窪む人も枕も空豆も・沙羅の花双子をふとくふちどるフォト・紫陽花をあやつる声のない星座・うつくしき朝日を値切る金魚売り・ルミネ瑠璃るら呆と手放す天の川・霧晴れてときどき雲を見る読書・生まれては死んでは開く障子かな・兎の眼うつくし紙のような自我2017/08/29

kentaro mori

4
⚫️ところてん突然つよく名前呼ぶ⚫️火のなかへ音符たすけにゆく蜥蜴⚫️静寂に兎を置けば走りだし⚫️薔薇を見るあなたが薔薇でない幸せ⚫️ただならぬ海月ぽ光追い抜くぽ2018/08/12

豆ぐみ

3
2017年、ふらんす堂刊。〈繭と糸食欲と逃げたい身体〉〈姉妹夏服ほそながい舟を押す〉〈白鳥定食いつまでも聲かがやくよ〉〈海ぞぞぞ水着ひかがみみなみかぜ〉〈晴れやみごとな狐にふれてきし祝日〉などなど2017/04/18

2
俳句と川柳の違いについて考えた。2018/10/19

ぷほは

2
最近とんどご無沙汰だった句集。ため息をつくように歌が出てきたという啄木などとは異なり、作者はあとがきに書かれているようにびくんびくんと痙攣するように句を作っているような。「兎抱けば夜のようねと笑われる」。欠落部分が何かを想像させる余地というより、欠落そのものとしてこちらを吸い込む穴のように迫ってくる感じが気持ちいい。「ここ押すとくちびる出ますクリスマス」。時々遊びが過ぎる気もするが、技巧うんぬんを読めない私などにはちょうどいい飛躍でもある。「金木犀うちがわにもう一人いる」、「梟や息のおわりのきれいな詩」。2017/05/30

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