内容説明
「フィル・トムスをご存知ですね」収監された過去を持つ孤高の作家・榊の前に現れたのは、囚人仲間フィルの娘、里奈だった。親と子ほど年の離れた二人は強く惹かれ合い、フィルが残した謎を探るべく、共に沖縄へと向かう。そこで待ち受けていたのは、葬られた戦後沖縄の真実と、当時を生きた若者たちの哀しき物語だった。全身全霊を捧げた愛。壮絶な運命。白川ロマン、ここに極まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
77
2016年1077冊め。タイトルと物語の主題としてベトナム戦争や沖縄の本土復帰を絡めたのはよい。しかし事件の展開とともに新たな人物に協力を得ようとする度に何度も同じ話が繰り返されるのでまだるっこしい。新しい人生を歩む伴侶というのは大切だろうけれど、数度会っただけで親子ほど離れた年齢の二人が簡単に恋に落ちるのか。物語の最後で、というのであればわかるのだが。その意味でこの結末は残念。2016/12/15
カムイ
37
白川さんの遺作である、【天国の階段】は良かったが今回は、と、言いたいが相変わらず中年のオッサン作家とふた周り年下の女性とロマンス、時代的に昭和感プンプンストーリー、白川さんのアイテム【お酒】【タバコ】は始終差し込まれ、ハードボイルド風ですカムイはそれはそれで好きだが最近の風潮だとげんなり感丸出しですかね、そのような舞台装置が好きな人にはオススメです、がストーリーは最後は破綻気味です、白川さんは無類のギャンブラー波瀾万丈の人生だが本人は本望なのだろう。2020/09/21
kousei
8
著者自身を投影する主人公と若い女性のロマンス、沖縄返還前後の社会情勢と暗躍する悪い奴ら。社会派ミステリーなんだろうけど、謎の提示自体はそれほどでもないかな。また説明が多く解決までが長い。ミステリー作家ではないからしょうがないがロマンス重視、ちょっと時代遅れかも。著者の作風を理解していない当方は必然性のないラストが唐突過ぎであぜん。2019/12/05
波切
7
学生時代、デビュー作「流星たちの宴」に魅せられて白川さんの作品を読み続けてきたが、ついに本作が最後となってしまった。病葉シリーズなど楽しませていただきました。2017/01/21
hiyu
7
著者で迷わず購入。結末は何となく予想できたのだが、やっぱり何とも言えない気分。一体榊はどうなってしまうのか。2016/11/01
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