内容説明
岡潔(1901-78)は日本が生んだ世界的な数学者であり,心洗われるエッセイ集『春宵十話』の著者としても広く知られる.独創的な構想を生み,相次ぐ大発見に結実した人生と学問を,遺された研究ノートに追う.20世紀の数学に屹立する雄大なスケールの数学者の,秋霜烈日,孤高の思索の生涯を描く.
目次
目 次
はじめに
一 お日さまの光
生地と故郷/お日さまの光/境界問題/揺れる心/離れようとする心/ひと休み/第一の試み/北の涯の氷の山/実った思索と実らない思索/境界問題の回想/最後の高峰/ガストン・ジュリア/リーマンの定理/数学を構想する力/数学の発見を語る/数学の創造/理想を追い求める心/現代数学批判/アンドレ・ヴェイユ/ニコラ・ブルバキ
コラム 多変数函数論のはじまり
二 留学と模索の日々
留学/中谷治宇二郎/イテレーションとの別れ/小さな失敗/ジュリア先生の雷霆の叱責/ハルトークスの集合/帰国/フリードリヒ・ハルトークス
三 問題群の造型
数学念仏道場/一枚のメモ/二つの流れ/アンリ・カルタン/ハインリッヒ・ベンケ/領域の理論/特異点研究の流れ/レビの不等式/レビの問題/未解決の主問題/e・e・レビ/オットー・ブルメンタール/ハルトークスの逆問題/上空移行の原理/問題群の造型/正体不明の一問題
四 情緒の世界
広島事件/心に書く第二論文/数学の中の人生/岡の原理の発見/帰郷/第四論文/父との別れ/第五論文/ 「ひとつの判定例など」/カルタンの凸性/解けるとも解けないともわからない問題/ヨーロッパからのたより/太古のふるさと/一日一文/鳴門海峡/淡路福良への小旅行/夢幻観/学位論文/蛍狩り/情緒の世界/内分岐領域へ
五 響き合う数学の心
ふる里は家なくて/不定域イデアルの理論/カルタンとベンケの手紙/大東亜戦争/壷中の別天地/突然の帰郷/郷里からのたより/第二報告と第三報告/最後の寄る辺/大戦下を生きる/戦中の五篇の論文/終戦/第七論文/奈良女子大学/数学の抽象化を悲しむ/カール・ルートヴィヒ・ジーゲル/響き合う数学の心
六 晩年の思索
打ち続く講演旅行/晩年の遺稿「リーマンの定理」/新代数函数論に向かって/最後の研究/春雨の曲/天衆の挨拶を受ける
あとがき
年 譜
感想・レビュー
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kazuさん
kochi
森
ルアット
kenitirokikuti
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