内容説明
「年金が危ない」と煽り立てて得をしている人々がいる! 財務省、厚労省、金融機関がひた隠す、年金の「真実」とは? 多くの人は国の「年金」に不安を抱えています。「もらえなくなるのではないか」「損をするのではないか」「破綻するのではないか」…。しかし、それは「誤り」だと、著者は明快に喝破します。そもそも「年金」とは「保険」であり、その性質さえ知っていれば、すべてわかるし、ダマされることはないのだ、と。そもそも、東大の数学科を出て大蔵省に入省した著者は、大蔵省の中で年金のことがわかる数少ない人材の一人でした。それゆえ、厚生省と対決したことも……。そんな経験をふんだんに交えながら、年金の本質について、明確かつ面白くズバリと指摘していきます。では、なぜいま財務省や厚労省は「消費税を上げなければ年金は危ない」「資金運用しなければ未来はない」などと危機を煽るのでしょうか。答えはカンタン。そこに各省庁の「利権」があるからです。そうわかって見ていくと、これまで見落としていたことばかり。自分の未来図が明るくなる、目からウロコの「年金論」決定版です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
43
分かり易くて頭の中スッキリ。人生の終盤を左右する重要な制度なのにこれまで当事者意識が薄かったと猛省。巻末の別名義寄稿は私にはやや噛み応え過多。今に始まった事ではないが年収の約4割の支給率で豊かな老後は送れるか。一体いつまで働けばいいの。2018/10/27
ちくわん
22
2017年3月の本。心配になり「ねんきん定期便」を片手に読む。マスコミの煽りに屈することなく、健康を気にしつつ、なんとか現役生活を続け、年金生活に入りたい。さて本書。高橋洋一氏は相変わらず。説明によると、日本の制度は「自国だけ」が多い気がする。公的な制度は、まだまだ無駄、硬直、保守的、既得権が蔓延している。そろそろ挽回を始めないと、と初老男性はヤキモキする。2021/03/28
hk
21
訳あって自宅警備員に身をおとしているオイラにとって、「年金」というのは高嶺の花だ。「いつかは国民年金保険料支払い半額免除」をスローガンに今も厳戒な警備体制の中で文章を月下推敲している。ちなみに町内会からは足掛け10年お呼びがかからない。さて本書は年金というものの根幹部分をアウトローにも解り易く解説している。……公的年金の本質は「保険」であり、保険とは不測の事態が起こった時の備えだ……と基本に立ち返った上で、公的年金にまつわる誤解やミスリードを理路整然と切り捨てていく。年金を知るための入門書として最適だ。2017/08/31
mazda
20
先日読んだ中原氏の本の社会保障に関する記述は、日本の危機をあおるものでした。何だか読んでいて腑に落ちない、ひたすら安倍政権批判ばかりの内容でしたが、彼が間違った主張をしていることが高橋氏の本を読むとはっきりわかります。僕自身も勘違いしていたのですが、年金は「社会保障」ではなく「保険」だということ、40年かけた払った保険料を、20年かけて受け取る性格のものだということです。これで完全に腑に落ちました。保険なので、数理計算結果通り正しく運用すれば絶対に破綻しない、ということです。破綻をあおる人には要注意です。2019/03/02
Uncle.Tom
18
もともと個人的には年金に関してあまり印象がよくありませんでしたが、本書を読むと考え方が変わります。本書で強く主張されることは〝年金とは保険である!〟という点です。老後の資金を提供してくれるために、社会福祉的なイメージの強い年金ですが、本質を捉えると確かに保険と言ったほうが正確かもしれません。以前から年金問題は至る所で囁かれてはいますが、受給年齢が上がるにせよ、給付されないということはまずあり得ないでしょう。とするならば、老後に備えて保険をかけておくというのも悪くないかもしれませんね。2019/12/29
-
- 電子書籍
- 狂愛と純愛 21話【タテヨミ】 SOR…