老舗の流儀―虎屋とエルメス―

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老舗の流儀―虎屋とエルメス―

  • ISBN:9784103504511

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内容説明

「エルメスのライバルを強いて挙げるならば虎屋」。この言葉から始まった、虎屋17代目とエルメス本社前副社長の対話。会社が長く続く理由とは? 働くことの意義とは? パリ本店「エルメス・ミュージアム」や和菓子を研究し紹介する「虎屋文庫」、それぞれの工房まで。当事者が案内する、最先端を走り続ける企業の舞台裏。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

11
エルメス本社前副社長と虎屋17代目当主による全五回の対談。そこまで刺激的というわけでもないが、「トップの役割は毎日メッセージを発すること」みたいな話には「そうか」と思わされる。余裕があるようにも見えるが、産業構造が強烈な勢いで変わるときに200年、500年と続く会社を維持するのは結構大変だろうと想像する。斎藤氏が「フランスは革命で伝統が切れてしまった」という観点を示している。2021/01/12

7a

8
エルメス本社の副社長であった齋藤氏がライバルを聞かれたとき「強いて言うなら虎屋だ」と言ったことから、虎屋十七代黒川氏との交流が始まったという。二人の対談が記される本書は、経営者としての考え方の共通点、伝統的な会社である虎屋とエルメスの類似点、フランスと日本の仕事文化の違いなどテーマが多岐に渡る。歴史ある起業は文化を重んじ保守に走るのかと思いきや、両社とも挑戦的であり、しかし「丁寧な手仕事」という守りたい部分は確固として譲らない。必ず良いものを提供するからマーケはいらないという強さも見習いたいものだ。2018/05/31

るうるう

6
面白かった。エルメスジャポンの社長だった斎藤氏は、高卒後フランスに渡り、日仏文化のハーフのような存在。虎屋社長の黒川氏は、老舗でありながら魅力的な挑戦を続けている(以前デパチカで、開店と同時に背広姿の男たちが虎屋店舗を訪れ、羊羹のつまった重そうな紙袋をたくさん引き取っていった。個人的に虎屋の羊羹=金の延べ棒のイメージ)。老舗(家族経営)企業の場合、継続することが大事で、一過性の当たりはむしろ忌避する、など、興味深い話が多い。今のM&Aばやりのなか、今後の企業の在り方なども語られ、社長の視点を少し学べた。2017/07/14

Miz

4
雑誌の新刊レビューに紹介されて、手に取る。エルメス本社副社長を勤めた齋藤峰明氏と、虎屋の十七代の黒川光博氏の対談集。それぞれ老舗として、ワールドワイドに活躍する企業の経営者として、いろいろな考え方や想いを話していた。『エルメスの真髄はものづくりにある』として、いいものを創り、かつエルメスとしてのイメージを損なわずに展開していく。日仏の文化の違いから来る組織・仕事観の違いこそあれ、根底にあるものは顧客の期待を裏切らない良いものを提供することである。何となく手に取った本だったが、読了後は大いに満足感を得た。2017/01/09

キンセンカ

4
お二人とも日本と言う国を愛し未来を考えている。2016/12/20

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