内容説明
既婚者の私こと「のびちゃん」と、10歳年下のキコ。一見すると不倫のようながら、肉体的には清らかな関係の二人は「免罪符」という共通のテーマのもと、たびたび欧州を旅行する。20年に近い歳月を通じて続く交流の果てに、二人は「免罪符」を見つけることができるのか?二人の「愛」がたどり着く先は?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tom
16
図書館転がり本。この本は、ある意味すごいです。著者が収集したウンチクネタをこれでもかと全力投入。カトリックの免罪符、ワイン、巡礼、宗教改革に十字軍、ダビンチ・コード、ほかにもあるけど、とにかく、あれやこれやのてんこ盛り。おまけとして、少々の濡れ場があるけれど、これはご愛敬。それにしても、これだけの知識を求めようとする意欲と執着。これには驚きながら、さらっと読了。2019/06/16
しんこい
3
歴史コーナーにあったので、免罪符なんて確かに見たことないな、と思って買ったが、ちょっと違う。ドイツであっさり実物を見つけて残りはどうなるかと思ったが、その後も紀行でもなく行脚がつづき、むしろ相方の女性との恋愛ともいいがたい関係を描くのが主題では。2017/04/20
Apoptosis
0
まさに副題どおりの「西洋衒学紀行」、しかもかなりマニアックであるが、興味範囲が似ているのかツボにはまった。主人公と月子の強固で危ういような関係の少しハラハラしながら、でも憧れてしまった。もっと感動的なラストを期待したが・・でも衒学紀行なんだから、こんなもんでしょうね。2017/06/22