内容説明
底抜けにお人よしで、落語に興味がないのにオチケン部員で、なぜか事件を引き寄せてしまう特異体質の持ち主・越智健一。そんな彼が活躍する『オチケン!』につづく、落語・学園ミステリーの第2弾。勢力拡大をもくろむサークル間の陰謀か? オチケン部長が退学の危機に陥る「三枚の始末書」、謎の失踪を遂げた新進落語家の行方を探るうち、厳しい芸の世界を垣間見る「粗忽者のアリバイ」の2編を収録する。風変わりな先輩二人に振り回され、必修科目にも出席できないまま。その上、学生部にも暴走族にも目をつけられた越智君の運命は……。本書を読んで、落語の楽しみを発見するもよし、一癖も二癖もある登場人物たちの丁々発止を楽しむもよし。落語ファンも、落語をあまり知らない読者も抱腹絶倒まちがいなし。解説は、笑点メンバーでおなじみの林家たい平師匠。まるで『オチケン!』の世界そのままの落研時代の愉快な逸話を披露してくれている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
53
ちょうど「ちりとてちん」の再放送を見ていることもあって個人的に落語はプチマイブーム。林家たい平の解説は本編の解説なのかどうかやや不明かも。2013/12/12
五右衛門
52
読了。オチケンシリーズ第二弾!今回2作品どちらも落語ネタでキッチリ落としてくれました。何故なのか安心して読ましてもらいました。(主人公は厄介事に巻き込まれて寝る間も惜しんで頑張っていますが)岸先輩の実力、中村先輩の実力、がしかし越智君の持って生まれた実力?まさに少数精鋭の落語研究会面白いです。第三弾行きます。(近いうちに…必ず欲しくなると思います。)2019/11/11
七色一味
46
読破。前作を結構コテンコテンにけなしたにも関わらず、ですが。相変わらず周りに流されてばかり、そんなんじゃ8年かかっても卒業できなさそうな主人公ですが──。この巻では、なんとなく役どころも固まって、まぁ、主人公の進級はなんとなく絶望感漂ってますが、その他に関しては安心して、楽しんで読むことができました(笑)おそらく、落語へのこじつけにも慣れたのか、それとも前作ほど強引ではなくなったからか……(^^;;2013/04/19
したっぱ店員
35
正直落語モチーフものの中ではそんなに噺と絡んでない気がするが、作者のテンポは好きなのでまずまず楽しめる。中村さんがスーパーすぎるので、ホントは一人で解決できるんじゃないか・・とか思ってしまうけど。この終わり方ということは、まだ続くんですね。次も読みます。2015/03/08
ち~
22
興味もないのに名前だけで落語研究会に入らされてしまった越智健一の奮闘、シリーズ2冊目。始末書3枚で退学のルールがあるこの大学。落研の部長が何者かにハメられて3枚目の始末書を書く事になった!他にも数名の犠牲者が…【三枚起請】/大学にゲストで呼んだ将来有望な若手噺家が忽然と姿を消した。周りには不穏なバイク集団が…中村先輩、大活躍。【粗忽長屋】相変わらずお人好しな越智くん。先輩2人にこき使われて留年確実か…?そして、次こそ落語デビューするのか!?2017/11/24