内容説明
「あの日みた花の名前を僕達はまだ知らない。」
「心が叫びたがってるんだ。」
ひきこもりだったじんたんと、
幼少期のトラウマで声が出なくなった成瀬順。
二人を主人公にした二本のアニメは、
日本中の心を揺さぶり、舞台となった秩父は
全国からファンが訪れるアニメの聖地となった。
実は、そのアニメの脚本を書いた岡田麿里自身が
小学校で学校に行けなくなっていたのです。
これは、母親と二人きりの長い長い時間をすごし
そして「お話」に出会い、
やがて秩父から「外の世界」に出て行った岡田の初めての自伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本
115
「あの花」の脚本家・岡田麿里の自伝。著者の経歴が脚本に反映されているだなーと読みながら思った。読んでから「あの花」「ここさけ」を観ると印象が変わりそうで楽しみ。2018/02/18
ひめありす@灯れ松明の火
56
十重二十重と地理的に圧迫感をもたらす山々。何処の家の誰で、両親は、祖父母は、と。衆人環視の田舎。二重に閉塞的な環境で、どこにも行けなかった不登校少女の心の叫び。何もかも憎かった。その感情は何もかも強烈に植え付ける。その美しささえ。ブラをもたもたいつまでも付けられない。だから学校へはいけない。凄く的確な描写だと思った。ブラがつけられなければ年頃の少女は学校へ行かなくていい。防御を失って無防備にはなるけれど。そうした小狡さや卑屈さが余さず書かれ、否応なく読む人の胸をヒリヒリさせる。いつか彼女の作品も見てみたい2018/06/23
おさむ
44
子供達がファンだったアニメ「あの花」「ここさけ」の脚本家、岡田さんの自伝。自らが登校拒否児で苦しんだ少女時代を、心の葛藤と逡巡と共に、赤裸々に綴る。物語の舞台となった秩父はいまではアニメの聖地として巡礼ファンで賑わっていますが、彼女にとっては「緑の檻」だったんですね・・。過剰なまでの自意識はとっても作家さんらしく、この道を選ばれて正解だと思います。これからも良い作品を作りだして下さい。2017/08/13
ムーミン
40
思いを言葉にできる力って大事だな。子どもたちにそんな力・意欲をつけてあげられる先生が育ってほしいな。2017/08/16
シッダ@涅槃
30
この人ガッツがすごいある。引きこもりや不登校児に「だからあなたも頑張って」と言うタイプの本ではないですね。2019/11/02
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