角川選書<br> 殺生と戦争の民俗学 柳田國男と千葉徳爾

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角川選書
殺生と戦争の民俗学 柳田國男と千葉徳爾

  • 著者名:大塚英志【著者】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • KADOKAWA(2017/03発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784047036079

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内容説明

「異端」ゆえに「正統」な、柳田國男の弟子・千葉徳爾。狂気にも似たその研究に迫る渾身の評論。「青年運動」「殺生」「残虐性」など斬新な切り口で柳田の民俗学を捉え直し、現代社会の問題点へも切り込む意欲作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アナクマ

26
柳田國男のツイート(室町末期のマツタケ贈答品の激増)が、千葉の『はげ山の研究』のきっかけ。千葉は切腹新書の著者にして中学時代に犬の解体をしてみた地理・民俗学者。その師弟関係(柳田→千葉→大塚)を軸に、社会を内省する作法/民俗学をかえりみる。◉まずは先達が記録した山人伝承を読んでからまたここに戻ってこよう。◉ところで、科学に基礎づけた頭数管理を標榜しようとしている現代狩猟の現場における、命を前にしたハンターの個々の呻吟・葛藤が気になっている。なぜだろう。→2019/06/15

iwasabi47

2
大塚英志氏の学生時代の恩師千葉徳爾と柳田國男の話。以前の大塚氏の著作の中で千葉氏は『民俗学は偽史である』と昔語ったそうである。それだけで気になる話ではないか。以前の大塚氏の民俗学著作の話も再考察(というか言葉濁さず)されててそのあたりも面白い。内容はまだ消化できずw2017/04/18

tama

1
冒頭の「切腹考」の印象が強烈すぎて頭を離れない。論が進む中で、千葉の学問の真の姿、柳田の民俗学の可能性が明らかになっていくという構成なのだが、本質に迫ったというスリリングな感じはせずに、ただ論だけが進んでいく。読後にあまり納得感はない。思い出したのが、昔読んだ「山の人生」が素晴らしすぎて、同じような本は他にないかと柳田の著作を漁ったこと。だが、大塚の言うような柳田独特の筆致(結論が結局よくわからない文章)に惑わされただけで終わった。千葉にとっても「山の人生」は特別な本のようなので、そこには親近感を感じた。2022/04/18

がんちゃん

1
「社会を内省する作法」こんなことを考えている人はいるのだろうか?政治家にはいないことだけは確かだ。2018/10/25

Myrmidon

1
自らのロマン主義的傾向と揺れ動きながら、 内省する公民を作り出そうとする「公民の民俗学」を志向した柳田と、その構想を素直ではないが継承した弟子の千葉。彼らは持て余し気味にも見える「私」(個人的心情や性向)と向き合いながら、現代的・同時代的な関心に基づいて社会や公共の在り方を追究した。とゆー。柄谷の『遊動論』の批判も書かれているが、これは要復習。2017/06/14

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