内容説明
上田秋成が遺した、江戸中期を代表する怪異小説集。安永5年(1776)刊、5巻9編。執念は彼岸と此岸を越え、死者との対話を繰り広げる。それは夢幻か、現実か――。現代語訳に語注、考釈も加えた決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
26
○子供の時に児童図書で読んで以来好きな本です。「白峯」「菊花の約」「青ずきん」が好きです。 2024/02/10
テツ
19
雨と月。上田秋成による暗く湿ったような怪異譚。あらすじだけを記せば全てどうということもないお話だし文章も徹頭徹尾淡々としているのに、何故か読んでいる最中に部屋の外の暗い廊下の様子が気になってしまう。文学って奇を衒うことなどしなくても読者を惹きつけることができるんだなあと読む度に再確認します。ジメジメした人間らしい情緒が垣間見れる怪異ってあまり好きではないのだけれど(物理的にひっぱたきたくなるので)さすがオリジンは違うよなあ。人の繋がりから零れ落ちた湿った部分が暗闇から何かを生み出す。2022/11/28
kikuchista
16
ホラー小説によく出てくるので読んだ。怖いと思うまで読み込むことができなかった。2018/08/27
ドラマチックガス
7
子どもの頃、親から「現代のホラー映画なんかよりずっと怖い」と薦められた。怖い話が嫌いだったのでずっと敬遠していたけれど、いつか読みたいと思っていた。ようやく読んでみた。序盤は「どこが?」という感じだったけれど、中盤から後半にかけての空恐ろしさはすごい。これが江戸時代に書かれたというのは一種のオーパーツなのでは? 原文と現代語訳、用語解説、考釈からなる。考釈は正直蛇足。作品の理解に役立つどころか、興ざめさせると思ったので途中から飛ばした。2018/04/07
Mark.jr
5
上田秋成の雨月物語の原文とその全現代語訳、原文の語注に段落ごとの翻訳者の考釈、さらに解説と文学史的位置付けなど、古典の教科書でもここまでやらないだろという程懇切丁寧に構成された本です。作品の内容はかなり典型的な怪異譚なのですが、仏教の教えや歴史的人物・事柄などが極自然に物語の構成要素として入っているのが興味深いです。2020/01/20




