内容説明
最も美しい、数学的に調和のとれた性質、対称性(シンメトリー)。ディラックはそれを追い求め、ついに物質にもマイナスがあること、反物質の存在に気づく。では、なぜ私たちの身のまわりは、物質に支配されているのだろう。大天才ディラックのアイデアがつまった本書は、いちから現代物理学を理解し、深めるための最高の資料である。
目次
ポール・ディラック、その生涯と業績
反物質(ディラックの遺産、反粒子;反粒子と現在の物理学;宇宙規模での反物質;反物質の実用化)
単極子
著者等紹介
藤井昭彦[フジイアキヒコ]
上智大学名誉教授。Ph.D.主な研究分野は、中間エネルギー核物理学の理論、弱い相互作用の理論
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感想・レビュー
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TK
1
人類史に残る大発見である「反物質」の存在を示す方程式を生んだ物理学者ディラック。 本書には、彼を記念する講演として、ディラックの生涯、反物質発見に至る物理的背景、未だ発見されていないモノポールの理論についての3題が収められている。 特に面白いのが1つ目の講演。方程式の発見から反物質の存在を自ら認めるまでの3年以上にわたるディラックの苦悩と模索が、彼を直接知る人物の口を通して生き生きと描かれている。まるで自分も同じ場に居合わせているかのような感覚になった。これほど緊張感を持って本を読んだのは久々。2016/02/21
影法師
0
大学卒業から数年。専門用語の羅列は最早読めません(泣2009/06/10