混ぜる教育

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混ぜる教育

  • ISBN:9784822236502

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内容説明

九州・別府の温泉街に誕生した、外国人が半分を占めるスーパーグローバル大学が、日本の未来のお手本になる。

全学生6000人の半分が80カ国から集まった外国人。教員も半分が外国人。授業は、日本語と英語の2本立て。卒業する頃には、日本人学生も外国人学生も、日本語+英語+αのバイリンガルとなり、日本で世界で活躍する。
そんな夢みたいな大学が九州大分県別府市の温泉街のハズレの山の上にあります。その名は立命館アジア太平洋大学。通称APU。2000年の開学以来、日本の大学のグローバル化の先陣を切って、文字通り国際的な教育環境のもと、グローバルな人材を次々と生み出してきました。

APUの成功の秘密。それは「混ぜる」ことにありました。
「象牙の塔」としばしば評される大学は、これまで社会や市場と混ざろうとしませんでした。また日本の大学の場合、世界と混ざるスピードも遅れていました。では、なぜAPUだけが、あらゆる意味で「混ぜる」ことに成功したのか? 本書は1年以上に渡り、関係者100人以上にインタビューを行い、APUの「混ぜる教育」の秘密に迫ります。

時代のキーワード、グローバリゼーションも、ダイバーシティも、「混ぜる」ことです。世界と混ぜる。多様なひとたちと混ぜる。本書は大学案内本ではありません。日本社会や日本企業に欠けている、グローバリゼーションやダイバーシティをどうやったら実現できるのか、APUの成功をケーススタディにして学ぶ「混ぜる教育」の教科書です。

巻末には、早くからAPUの「混ぜる教育」に注目してきた、糸井重里さんの「解説」が! こちらも読み応えたっぷりです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Sakie

19
誰も彼も大学に進学できる時代、専攻と職業は必ずしも繋がらない。では大学へ進学した意味は何だったのかと、何度も自問してきた。今思うのは、大学時代はその環境、得た経験で人格をつくる時期だったということ。目の前に15歳の私がいたら「騙されたと思ってAPUへ行け」と言いたい。国際人になる為、国際的な企業に就職する為ではない。"サラダボウルのように"混ぜることで生じる視点や感覚は、現代の細分化された環境では得られ難いのだ。『「混ぜる」というのは混沌を認めること』。それこそ多様性の自覚、生きていくための強さだ。2019/02/27

isao_key

13
今年非常勤で大学に来たタイ人の女性の先生が、APU出身だと聞いていたら、本書を見つけ注文する。海外の学生が日本の大学や院に入学したいと思っていても、お金以外でいちばん困るのが言葉の壁である。通常はタイで4年間日本語を専攻していても、卒業後すぐに大学での日本語の授業についていくのは無理で、最低半年から1年の日本語学習期間が必要となる。この期間がもったいない。それなら英語で勉強ができて、同時に日本語も学べるようにしたのがAPUである。今まで日本にはこのような大学はなかった。学生目線の大学がやっとできたと思う。2016/10/07

しろくま

4
学生の50%が留学生、出身国50か国以上、教員の50%が外国人、という「3つの50」を実現している立命館アジア太平洋大学APU。別府という地方の温泉街に「スーパーグローバル大学」が!この本はAPUの「混ぜる教育」について書かれています。日本も、このような大学がいずれは当たり前になるときが来るのかな?APUの教員、職員、地域、学生、企業がうまく混ざりあっていい方向へ行っていることが伝わってきます。明るい未来が確かに感じられます。日本語でも英語でも学べる大学。そして最終的に絶妙に混ざっていく!2017/01/02

みさと

3
「学生の50%を海外からの国際学生に、その出身を50カ国・地域以上に、教員の50%を外国人に」という「3つの50」を条件として大分県別府市に開学された超国際大学APU(立命館アジア太平洋大学)。授業は全て英語と日本語の二本立て。世界の様々な国から集った学生たちが混ざることで、面白い化学反応が起きる。日本人学生と外国人学生を混ぜる、授業を混ぜる、教員と職員を混ぜる、大学と地域を混ぜる、大学と企業を混ぜる、世界と日本を混ぜる。APUが実戦する混ぜるマネジメントの成果を追う。日本の進むべき未来の姿がここにある。2023/09/29

Roy

2
立命館アジア太平洋大学(APU)の設立から教育内容に関するコンセプトについてをまとめた書籍。設立当初の先見性や3つの50といった目標設定などこの業界の者から見ると驚異的といっていいことを成し遂げた大学と言える。この本の後もライフネット生命の出口氏を学長に迎えるなど、日本の既存の大学と一線を画する取り組みは注目に値する。国内の大学間競争ではなく世界と渡り合うという観点でこの大学が何をしていくのかこれからも見ていきたい。2019/01/13

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