内容説明
グリコ森永事件の闇を描いた『罪の声』で大ブレイクの塩田武士が、新聞社を退職して書いた渾身の長編。舞台は新聞社の労働組合。「組合」ってなに?状態の主人公・武井涼は執行委員を押しつけられ、上方新聞労働組合の「七人の侍」と出会った――。仕事とは何か? 誰のため、何のためにはたらくのか? すべてのはたらく人たちへ、勇気を届ける傑作長編!
目次
プロローグ
第一章 七人の侍
第二章 要求決定
第三章 会社回答
第四章 団交 一日目
第五章 団交 二日目
第六章 団交 三日目
第七章 闘争本部設置
第八章 再回答
第九章 祭りのあと
エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小説を最初に書いた人にありがとう
122
地方新聞の労働組合の話。馴染みのない組合の活動の話で時間を要した。多くのページを組合活動の内容に費やしビジネス本の様相であったが、団交の中盤から仕事や会社への熱い思いがぶつかり合い感動のクライマックスまでは一気読みできた。寺内委員長と会社側の代表朝比奈労担との応酬は感動。そして、感想ではないけど、この本を読んでいる途中で愛犬を亡くした為、おそらく将来まで忘れない作品になった。2018/03/10
三代目けんこと
58
皆々様、油断なさらぬよう。本書は泣きます、泣かされます。くれぐれも公共交通機関ご利用の際に読んではなりませぬ。2022/08/24
kei302
53
団結用意! 左手を腰にあて右手は拳を握り突き出すように構える(よしっ と声を発する人もいる)、そして「がんばろう」三唱。労組の会合の締めくくりの一幕。春闘は知っていたが秋闘は知らなかった。そんな労使間の主に賃金と待遇改善を巡る攻防の詳細がこれでもかこれでもかと綴られる。最終手段はストライキ。日本では最近ほとんどやってない。新聞社の社員のスト、困る人はだれかなあ。販売店さんか。ともにがんばりましょう!2023/11/05
ピース
50
新聞社における労使の団体交渉がリアルに感じられた。組合ってこんなに頑張ってるのかと驚いだ。以前いた会社の組合はこんなんじゃなかったが。武井には「しっかりしろ!」と何度も言いたくなったがこれを期に少しずつしっかりするんだろう。2021/01/17
TAKA
48
なんでこんなにツッコミがおもろいんかと思ったら著者が元漫才師やったって知らんかった。それも当時のネタをぶっ込んだとはなあ。労働組合のことはあまりわからんけど武井の心の声がおもろくて読めた。女心まで委員長に後押しされるとは臆病にも程があるって。立場上背負うものがありすぎてギクシャクした関係になるけれど所詮は同じ飯食うもの同士やと。2025/04/23
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