内容説明
史上最強最大の帝国だった大英帝国。その国に敢然と立ち向かい、渡り合い、そして刺し違えた国があった。その名は、大日本帝国。友情・敵対・破滅、近代日本の真実を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぷれば
39
「嘘だらけ」シリーズ5。著者にとって、本当に書きたかったという英国。近代日本を知るには、英国抜きには語れない…そんな思いが、あちらこちらに迸る一冊。史上最強最大の帝国だった大英帝国の光と影、そしてこれからが倉山節で堪能。来週にはEU離脱か否かを決める国民投票もあり、結果次第では世界を大混乱に陥れる引き金ともなり、固唾をのんで見守っている。2016/06/19
北本 亜嵐
29
「嘘だらけシリーズ」の最新刊はイギリス、かつての「大英帝国」は史上最強かつ最大の帝国であった。日本とは良きにしろor悪きにしろかかわりがある。「イギリスには永遠の同盟国も永遠の敵国もない。あるのは永遠の国益だけである」イギリスの歴史を知ることにより、日本やアメリカ、ヨーロッパの近代史を知ることが出来るかも知れない。面白かった。2016/05/07
出世八五郎
28
北岡伸一の本は読むに値しないらしい。気をつける。歴史家ではない憲法学者の書くシリーズだがネタ切れか、著者の他作品と内容が被り知っていることが多々あ~る。160ページぐらいまではイギリス史を滔々と。以後、日英の関係に言及するが、日英同盟廃止後も同盟復活する機会があり、再同盟していたら日本の悲劇は回避できたかも知れなかった。その場合、各植民地の独立は遠くなっていただろうが・・・。2016/05/16
糜竺(びじく)
25
イギリスの歴史が良く分かった。2022/01/06
軍縮地球市民shinshin
23
「近現代史」とあるけど第3章ぐらいまでは古代・中世のイングランド史を扱っていて、通史となっている。ここで「タイトルとは違う!」なんて怒るなんていうヤボなことは言わない。英国史は「近現代」だけではよくわからないのだ。啓蒙書だが、内容は充実している。リットン調査団の報告書が「満洲国は認めないが、さりとて満洲事変勃発以前の原状に復することは望ましくない」という、蒋介石の顔を立てて日本に実を取らせるというものだったが、当時の内田外相が「満洲国を認めないとは(怒)!」でリットン卿を袖にした話とか面白い。2016/03/13