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内容説明
「本はだまってひとりで読む,自発的に,たいていは自分の部屋で」.私たちがごく当たり前に「読書」と名づけてきたこの行為は,いつ頃生まれ,どのように変化してきたのだろうか? 菅原道真の時代から,まだ見ぬ未来へ.書き手・読み手・編集者として〈読書の黄金時代〉の真っ只中を駆け抜けてきた著者による,渾身の読書論!
目次
目 次
Ⅰ 日本人の読書小史
1 はじまりの読書
『源氏物語』を読む少女/音読か黙読か/苛立つ菅原道真/私の部屋がほしい/個人的な読書
2 乱世日本のルネサンス
書院と会所/源氏ルネサンス/漢字が読めない知識人/平仮名による読者層の拡大
3 印刷革命と寺子屋
フロイスと「きりしたん版」/西鶴と出版商業化/サムライの読書/自発的な勉強ブーム/大衆の読書
4 新しい時代へ
福沢諭吉の『学問のすゝめ』/新しい頭と古いからだ/音読から黙読へ/義務教育の力
Ⅱ 読書の黄金時代
5 二十世紀読書のはじまり
だれもが本を読む時代へ/百万(国民)雑誌の登場/円本ブーム/文庫の力
6 われらの読書法
ローソクから電灯へ/本棚のある家/日雇い労働者の読書/電車で読む人びと
7 焼け跡からの再出発
紙が消えた!/本への飢え/復活/二十世紀読書まっさかり
8 活字ばなれ
マンガを読む大学生/売れる本がいい本だ/人が本を読まなくなった/黄金時代のおわり
9 〈紙の本〉と〈電子の本〉
電子本元年?/それでも人は本を読む
あとがき
引用文献一覧