内容説明
愛など不必要な難攻不落の伯爵が、身分も財産も何もない私を……?
“氷の伯爵”の異名をとる独身主義のダレンヴィル伯爵マグナスが、年頃の令嬢を集めてパーティーを催し、花嫁を探すと言い出した。会場の手伝いをすることになった家庭教師タレイア・ロビンソンは、招待者の条件とやらを漏れ聞いて、伯爵の高慢さにあきれ返った。血統がよく、歯が丈夫で腰の大きい、気性が穏やかな貴婦人?まるで繁殖用の雌馬を探しているかのような言い草だわ!だがパーティーが無事に終わったとき、伯爵は思いがけず、その条件をまるで満たさない女性を花嫁に指名した。「ミス・ロビンソン、式はできるだけ早く執り行いたい……」■華やかな令嬢たちをさしおいて、数合わせで晩餐会に呼ばれただけのヒロインが伯爵の花嫁に!? 頑なに独身を貫いてきた伯爵が突如花嫁探しすることにした動機に、思わずにんまりしてしまいます。名作家アン・グレイシーの不朽の名作をどうぞお楽しみください。
*本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
感想・レビュー
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tona
3
急に子どもがほしくなったマグナスは、天涯孤独な家庭教師のタリーに結婚を申し込む。御しやすいだろうと思っていた妻にグランドツアー(!)に連れて行ってほしいとお願いされて、言われるがままパリからアルプスを超えてイタリアへ… 話の展開はご都合主義的なところがありますが、険しいアルプスを進むグランドツアーの描写やタリーの心情の描写がすごくよかったです。2017/02/22
shanty
0
子供が欲しいだけの結婚といいつつ、すぐにヒロインにメロメロな伯爵は全然氷の伯爵じゃなかったなーと。あと、ヒロインが自分の両親の死の真相を知りたいのはともかく、存在も怪しかった弟に異様にこだわってるのが不思議だった。2022/05/05