内容説明
エジプト考古学者として、エジプト人女性との結婚(離婚)を通じて、アラブ社会とともに歩んだ吉村先生が見聞きしてきたアラブ人の本質を描いた一冊。
“契約結婚”が当たり前のアラブ式の結婚観、アラブの家庭、アラブの女性たちの考え方など深く入り込んだからこそわかる、彼らの行動様式から吉村式のつきあい方を教えます。
今こそ知りたい、日本人とアラブ人、何が違って何が同じ?
吉村先生の目を通して見えてきた、イスラム教社会の本当のところ。
アラブ式あいさつでは、お天気の話はダメって知ってた?
まずは目の前にいる相手を尊重することがアラブ社会では大事とされていること。
「なぜ?」がわかれば、もっとわかりあえます。
アラブ入門に最適な一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
柔
21
イスラム教徒と言っても、ここではアラブ人の例と強く念を押している。「男をは女より優れている」とはっきりとコーランに表記されている。外出もできない。たまの外出する際は、素顔は出さない。女性の価値は子供を産むこと。2021年もそうなのだろうか?いかに多くの男の父親になれるか。それがステータスだという。女の子しかいない父親は、馬鹿にされる。その為には一夫多妻でも経済力があればいいという。子どもに対しても人として育てるという感覚ではなく、家の所有物を大切にするという感覚らしい。なかなか理解し難い世界だったな。2021/08/31
YJ
7
一般的な日本人の価値観と違う点が多々あり、コーランの影響が強い印象を受けた。かなり面白かった!アラブ人とつきあうのは、非常に疲れる。体力と精神力がいる。アラブには組織をつくりあげる努力がないし、その価値を認めないので進歩がない。2017/05/07
ss_u318
4
具体的なエピソードが多く主張がわかりやすい一方で、過度な一般化が多かった点が残念。例えば、イスラム規範の元で行われる男尊女卑的な因習について、エジプトという国の中でも、地方や宗派や、収入や階層によっても程度が異なると思う。筆者が見てきた階層を客観的に明示してくれると、主張の具体性や説得力が増すと思う。まあでも、日本で共有されているイスラム圏に対する偏見みたいなものが、イスラム社会の特に下層においてはそれが現実であるということがわかったのはよかった。2019/02/03
多津子
3
1990年に出版されたものの新装版。イスラムとかアラブとかいう言葉が出てくるが、基本的にエジプトの話。吉村作治先生といったら「世界! ふしぎ発見」のエジプト考古学者。長年エジプトと深くかかわり、現地の方と結婚した先生が入り込んだイスラムの世界。主に結婚関係のことが書かれていて興味深かった。最終章のアラブ人とつきあう方法に一番力が入っていたように思う。仕事を頼むうえで重要なのは忍耐と何度でも細かく確認することらしい。そういや、エジプト旅行の最後でガイドさんに投函を頼んだポストカード、結局届かなかったな…。2020/04/11
かなずちラッコ
2
思っていたのと違った。微妙2021/11/02