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内容説明
タコツボ化した現代の学問は、いまやますます細分化し、アカデミズムの全体像が見えにくくなっている。だが日本大学文理学部には、文系・理系の学問をあわせ持つ知の世界が展開している。人文学(哲学・史学・国文学・中国語中国文化学・英文学・独文学)、社会科学(社会学・社会福祉学・教育学・体育学・心理学・地理学)、理学(地理学・地球科学・数学・情報科学・物理学・生命科学・化学)の領域横断的な「知」を結集。研究の最先端を紹介する。まったく新しい形の教科書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
40
必要なのは専門知の足し算ではなく、ひとつの専門について基礎的な知識を積むことと、それを展開させる能力。他の専門領域にもいつでもアクセスできる幅広い教養と、それを実践的に駆使する知恵が重要になってくる(010頁)。岩波新書の笠松宏博『徳政令』(1983年)は教科書では一行ですんでしまう、中世史のあるできごとの背景を驚きの人間模様として描写されているようだ(043頁)。ブックガイドで興味深いのは、『歴史を読み替える ジェンダーから見た世界史』大槻書店 2014年など(045頁)。2018/01/14
Ryosuke Kojika
8
文理学部を残す日大男前。面白い大学だ。永井氏と広田氏を目的に読書。知がスクランブルしてるのかと思ったが、学部所属の研究者の紹介という感じ。副題、文理的思考の挑戦とはこれいかに。そも文理的思考とは何でしょうか。タイトルに惹かれすぎた。導入としてはさまざまなジャンルがあり悪くはないか。2023/08/01
jorge70
7
理系と文系。そんな分類は必要なのか。過去の知の巨人たちは様々な分野で多彩な能力を発揮した。人文学、社会科学、理学、日本大学文理学部には領域横断的な知が結集している。もちろん優秀な専門家は社会に必要だが、学問を俯瞰的に見るリーダーも望まれる。文理学部のような場で学際的に学問することにより、そのようなリーダーが生まれるのではないか。2017/04/23
sabosashi
6
文理学部という呼称は日本大学だけらしく、文理的思考とはいかなるものか。 それもそうだ、いまは学際的思考というノリ。 だが名は二の次でもいい、どうせこれもinterdisciplinaryの訳語なのだから。 その発想自体はずいぶんと前から、つまりわたしが学部にいたころから、そんな問題意識は巷で論議されていた。 だが話に取り上げるのは楽だが、じっさいに実践する段になると、困るひとが多いんじゃないだろうか。 2019/06/16
袖崎いたる
6
とりあえず永井均だけかじる。大学への勧誘ビラ。2018/04/11