あしあと探偵（１）

著者名：園田ゆり【著】

講談社（2017/02発売）

• ISBN：9784063882384

内容説明

探偵の仕事は、浮気調査のみにあらず！　家出、夜逃げ、駆け落ち、犯罪、様々な事情で、行方不明になる失踪者たち。彼らの痕跡を追うのは、「人捜し」の専門家・職業探偵！　その「あしあと」が、どんなに小さくても彼らは見逃さない。都会の片隅で繰り広げられる、職業探偵の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[JACK]

☆ 家出、夜逃げ、駆け落ち、犯罪、様々な理由で行方不明になる失踪者たち。そんな人たちを探す専門家、探偵の物語。勤めていた会社が倒産してしまった青年、麦野は偶然見かけた探偵、寺崎の仕事に心を動かされ、犬飼探偵社の面接を受ける。その場で試用期間として採用された麦野は、初日から教育係の寺崎に連れられて現場へ向かうのだった…。様々な失踪の影にある人間ドラマを描く心温まる作品。第一話を試し読みしてすぐコミックスを買いました。仕事は出来るが変わり者の寺崎に、普通の人の麦野は付いていけるのか先が気になります。

2017/12/05

[gelatin]

★★★★　わぁ、面白ーい！絵はまぁ、なんつーかアレですが、そんなの気にならないくらい面白い。変人探偵（こういう有能で情緒やコミュニケーションに難のあるタイプの人よく使われるけど）が、素直な新人と依頼を解決というオーソドックスな内容にもかかわらず、扱う依頼に対する取り組みが面白い。テンポは今風でさくさく進むんだけど、解決後に「情」が感じられるあたりも、いわば正統派。同僚も味があるし、当分楽しめそう。

2017/02/24

[HK]

すばらしいハードボイルド。人探しを専門とする人間味はないが有能な探偵寺崎と、新人教育として寺崎の仕事に同行する見習い探偵の麦野が様々な依頼をこなしていく。まるみのある絵柄と相まってほのぼのとした空気感をたもちながら、ミステリとしてもヒューマンドラマとしても極めて上質。近年のミステリマンガの中でも屈指の傑作。

2017/02/23

[コリエル]

人捜し専門の探偵事務所に入所した主人公が、そこのエース寺崎とともに様々な事情の人々を見つけ出していく。基本は1話完結ながらも、人捜しという職能に関するマメ知識を披露しながら捜す人と捜される人の繋がりを描き出す良くできた小品といった感じ。

2018/07/30

[日向葵]

読み終わった後、意外にも心が温まりました。探偵が人探しをする話ですが、依頼主それぞれの想いも描かれてます。結果だけを見ればハッピーエンドではないかもしれない話もありました。でも心が温まる、不思議な感じです。

2017/03/15