晴れたら空に骨まいて

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晴れたら空に骨まいて

  • 著者名:川内有緒【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • ポプラ社(2017/02発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784591152423

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内容説明

大切な人への想いをのせて、白い粉はふわりと舞いあがり、青い空へと吸い込まれた―― セーヌ川にかかる橋、南国の「珊瑚の海」、ヒマラヤの麓など、思い出の地での散骨をはじめ、愛する故人を想いながら、軽やかに生き続ける5組の家族や友人たち。 新田次郎文学賞受賞の注目作家が、深いまなざしで「生と死」をユーモラスに綴る、傑作ノンフィクション。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

128
それぞれの『散骨』の話5話。これはノンフィクション。そこから見えるのは「生きざま」感じるのは「愛」湿っぽくはないその後の話に、いろんな人がいるなぁとページを捲った。肉体は喪っても魂は私の胸に居る。晴れた日の青空になら・・流れる川になら・・どこまでも凪ぎた海原になら・・優しい風が吹く草原になら・・澄み渡る空気の山頂なら・・満天の星空近くなら・・ねぇ私、一緒ならどこがいい?いつがいい?2025/02/10

hiace9000

111
破天荒に生きた故人の『散骨』という弔いを材にした晴れやかなノンフィクション。深く濃く彼らと関わり共に過ごした家族・友人らの人生もまた須らく自由にして破天荒。取材する筆者の自己省察を織り込む独自の視座。真摯で温かに描く筆は、単なる希聞逸文からは放ち得ぬ共感と納得を生み出す。死者をも含む、他者と自分との境界の曖昧さを認め生きることは、自身の"生"が生死輪廻の環の一つとの認識を生みだし、その生を全うすることを強く促す。故人を悼み、弔う行為のあり方を改めて問う今作。死を想い生きることを再考した心に残る一書だった。2025/02/22

そら

42
面白かった!「散骨」をした5組の家族(疑似家族も)を取材したルポルタージュ。5組に共通しているのは、常識や周りの価値観にとらわれず、自由人で個性的で面白い人たち。家族を失うという辛さも吐露されているけれど、それ以上に彼らの楽観主義と行動力と器の大きさに圧倒される。「自由に生きた人を普通に弔い土の中に入れたら可哀そう」って発想。「自分の枠を外そう!」という自己啓発本にもなっている気がする。2020/11/10

おさむ

36
今春、家族を亡くしたので、人の死に関する本を読む機会が無意識のうちに増えたような気がする。本著もたまたま読んだんだけど、思いのほか良書に巡り会えて、嬉しい。世界各地に散骨された日本人とその家族たちの5つの物語。一般的な常識とはちょっと離れた所にいる人たちばかりなので、読んでいて泣いていいんだか、笑っていいんだか迷ってしまう。そもそもお墓を誰も彼もが持つようになったのここ100年程度の話。「散骨は節度を持って行われる限り違法ではない」が、法務省の見解なんだそうです。知らなかったです。2018/12/17

miu

24
散骨。それはなんとなく寂しい印象を抱いていたけど、ガラリと崩れた。旅が大好きだった夫、ピアノと海が大好きだった妻、絵が大好きだった父、山が大好きだった夫、インドが大好きだった友だち。みんな個性的でいて魅力的。そして死してなお家族を繋いで、きっとずっと側にいてくれている。その人らしい見送りかた。そのバリエーションは十人十色で散骨もまたしかり。人生で絶対は死ぬことだけ、とどこかで聞いた。死は誰にでも必ずおとずれるもの。死がロウソクの火が消えるのではなく大切な人の心に燃え続けるような、そんなイメージに変わった。2017/05/01

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