ハヤカワ・ミステリ<br> 凍てつく街角

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ハヤカワ・ミステリ
凍てつく街角

  • ISBN:9784150019167

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内容説明

恋人を残酷な事件で失い、後悔と自責の念のなかで生きる刑事ラウン。彼を自暴自棄な酒浸りの生活から引きずり出したのは、友人の依頼だった。失踪中の若い女性を探すことになったラウンは、しぶしぶコペンハーゲンの裏社会を訪ね歩くが……。デンマーク発、警察小説の新シリーズ開幕!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のぶ

64
陰湿で暗い内容ながら、現在と過去を立体的に使ったプロットが、物語に厚みを持たせたとても面白い作品だった。話は休職中の警察官トマスが友人から、2年前から行方不明になっているマーシャという女性を探してほしいという依頼を受ける。一方で過去のマーシャの生活が描かれるが、それがとても悲惨で救われないようなものだった。やがて、それが北欧の国を跨いだ事件であるという真相が見えてくる。その過程のサスペンスが秀逸。暗いながらも、ラストで微かに明るいものが見えたのと、酒浸りだった警官の再生が多少の救いだった。2017/04/01

あじ

52
デンマーク発の人気シリーズ「特捜部Q」を射程距離内に入れ、スタートを切った“捜査官ラウンシリーズ”。その第1弾が「凍てつく街角」だ。休職中のラウン、遺体を剥製に仕立てる殺人鬼、売春婦マーシャをトライアングルで繋ぎ、過去と現在を交錯させながら真相を手繰り寄せていく。読み所はマーシャを廃人化させていく過程の描写に尽きる。読み慣れた展開ではあるが、マーシャに対する私情が捲る手を止めさせない。比率としてはマーシャ7:ラウン2:殺人鬼1。悲劇のラウンが執念の成就を結ぶのか、予想を裏切る展開爆破を次作に期待する。2017/05/13

ほちょこ

34
2013年のデンマークで2010年のスウェーデンの少女を探す。話は交互に進んでいくが、2013年が一向に追いつかない。(いやいや、SFではないのですよ)どちらの展開にもハラハラしどおし。あっぱれです。デンマーク版ハリー・ホーレ。それにしても、隣国のことはあまり良く描かないなぁ。北欧の作家さんたちは。2017/07/26

星落秋風五丈原

33
みなさんおっしゃってるように一日で一気読みできました。シリーズものになるんですね。妻の死の謎は最終作までとっておくのかな?2019/08/05

しゃお

29
妻が何者かに殺されそのショックで休職の身となり酒に溺れるコペンハーゲン警察の刑事トマス。そんな彼が行方不明となった女性マーシャを捜すためにストックホルムの夜の街へと向かう事になる様子を、トマスとマーシャ、それにもう一人の人物の視点で時間軸も変えて交互に描いてます。マーシャの身に起こる出来事に、マーシャが生きているのか心配になりながら、そしてトマスが妻の死を受け入れて再び人生を取り戻せるのかが、徐々に高まる緊張感でもって描かれていて良かった。トマスの周りの人物も魅力的だし続きを楽しみにしたいですね。2017/02/28

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