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内容説明
応仁の乱は、将軍家の継嗣争い、室町幕府内の権力闘争、有力守護大名家の家督争いなど、いくつもの要因が重なって起こった戦いのため、歴史初心者にとって複雑でわかりにくく、日本史の授業でもほとんど説明がないまま戦国時代へと進んでしまうため、「応仁の乱」という名だけが有名で、その中身は詳しく知る人は少ない。しかし、応仁の乱は戦国時代の始まりを告げる、日本史上では重要なエポックメイキングの戦いであり、なぜ日本が戦国時代に突入したのかを知る手がかりにもなる。本書は、地図や人物相関図、系図、年表など図版を適宜挿入し、エピソードをまじえながら、わかりにくいと言われる応仁の乱を、わかりやすく説明したものである。約10年の間に京の町を灰燼にした「応仁の乱」をずばり解説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちくわん
20
2017年2月の本。京都市内で東軍・西軍がお互い陣地を作って十年以上戦った。京都の人々はさぞ生活しにくかったであろう。ポイントは「守護」というのが何かを理解することであろう。日本史の最大の分岐点(どこかで読んだ記憶がある)。本書をバネに他書にあたりたい。2020/11/08
roatsu
15
題名どおりに、複雑な乱の実相がシンプルに腹落ちする良書。文章は簡潔でも往時の息吹を生き生きと伝える味があって、読ませる。別の新書は大作だが、本書は実にコンパクト。冒頭の東軍西軍主要武将一覧や地図での分国割拠の様子など「見せる」工夫も凝らされて嬉しい。文中からは後の戦国時代への連続性も改めて感じ取れるだろう。乱世は悲しいが、戦を生業とする凄みがまだ薄まらない時代の武家政権の世ならば仕方のない結果とも思う。逆に御家繁栄のため旺盛に活動する武将達のエネルギッシュな姿は去勢され内向きな現代人が見習うべきなのかも。2017/03/10
kawa
11
中公新書「応仁の乱」がヒットとのことで、応仁の乱を題材とした便乗本が散見される。本書もその一環なのかもしれないが、図表等を持ちいて非常に解り易くまとまっている良書だと思う。これを手にして、中公版を再読しても良いかな。2017/07/28
犬養三千代
5
易しくまとめられていた。知らないこともあり、良かった。2024/06/16
まめ@暫くイン率落ちます
5
家督争い、後継者争い、領国奪回に貿易利権そして考えられないほどの権威力を持つ守護大名達、ごったがえした応仁の乱を纏めた一冊です。よくわかる!というより時系列、関係図が細かすぎて読むのに疲れました。2017/12/28