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内容説明
ガダルカナル、インパール……作戦選択には合理性があったが……。最新経済学理論に基づく解釈で不条理な組織のあり方を照射。なぜ企業は日本陸軍の轍を踏み続けるのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
25
これよりはるか前に書かれた「失敗の本質」と同じ系統の組織論のケーススタディだと思います。日本陸軍の行動パターンとその陸軍自体の組織の在り方をうまく描かれているようには感じました。ただ欲を言えばもう少し理論なりを詳しく説明してほしい気がしました。陸軍の行動もケース的には一つでよかったのではないかと思われます。2015/02/04
Hiroki Nishizumi
3
大変参考になった。組織の本質が人間の限定合理性にあること、人間が歴史的不可逆性原理に従っているとの記述は素晴らしいと思った。内容としては戦術部分よりビジネス解析の方が腑に落ちる印象だった。特に沖縄戦の分析はかなり浅く、マズイと思う。2014/08/28
かずや
2
限定合理性を切り口に、組織において合理性・倫理性・効率性が同時に達成されるケース、達成されないケースを、太平洋戦争での作戦や企業活動を例に解説した本。2017/06/10
Kazuo
2
日本陸軍は合理的に組織され、準備された組織であった。それは、「取引コスト」を最小にするという目的について合理的であった。資源の少ない日本では、白兵突撃戦のみが唯一取り得る戦略であった。明らかに近代戦争では時代遅れとなった「白兵戦遂行」の組織目標を変更することは、莫大な「取引コスト」を発生させる。この「取引コスト」を避けて、将来ではなく、「今」に最適化したため日本陸軍は消滅した。我々が生延びるためには、苦しい「取引コスト」を払っても、目を背けない現実認識を行い、来るべき将来に備えなければならない。2015/02/08
Anonymous
1
非効率でも変更することによる回収不能コスト、調整コストにより合理的に不条理な行動が生まれ淘汰される。変化後のメリットが大きければ変化するのが合理的、変化コストが大きければ変化しないのが合理的。誤ることを自覚し積極的に受け入れ、批判的議論をし、同じ誤りをしないよう新しい戦略を創造する流れを作る。そうしないと変えるコストが増大し不正や非効率があっても現状維持の方が合理的になり淘汰される。批判の場を作る。人の情報処理能力は限界があり、その中でしか合理的に行動できないことを自覚し、絶えず批判的合理的に議論する。2016/08/10
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