内容説明
いつ逝ってもおかしくない“大切な人” を目の前にしたとき、誰もがそのつらさに打ちひしがれるだろう。 何かしてあげたいのに、何をしたらいいかわからない。 本書は、音楽療法士である著者が体験したホスピスの現場で起きた数々の実話を元に、患者さんの心の内側を理解し、彼らが本当に求めるサポートをできるようになるためのヒントを伝える1冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サワコ
4
あのとき、、、もっと何か出来たのではないか、もっとして欲しいことがあったのではないか、、、と思いを巡らせることがあります。送る側、送られる側、誰でもどちらとも経験するわけですから、今、知っておきたいと思い手に取りました。今年のマイベスト本です。2017/11/19
くらーく
3
音楽ってイイですな。亡くなった義父のお見舞いに使えれば良かったなあ、と。 2019/08/17
イチゴタルト
3
もし最後に言葉で伝えることができなければ音楽を活用したいと思えました。2017/07/29
okatake
3
人が死ぬということは、その人だけが経験すること。周りの人間は死ぬことは経験できないのです。遺される家族ができることは、その環境を整えることです。一つは、コントロール感。自分で選択できる感覚を与えること。そして、死に至るまでの恐怖感を癒やす共感をしてくれる人なのです。 人は、死ぬときに人生で得たものを持っていくことはできません。できることは、残していくこと。回想や言葉は、過去を振り返り、内省し、生きてきた意味を考えることができるのです。何を残したのか、残していくのかは死に際には大切なことなのかもしれません。2017/04/01
dingdong
2
音楽療法士である著者が、アメリカと日本でかかわった終末期患者とその家族の最後の日々を考察。 本人はたいてい自分の死期を悟るとの話に救われた。 つい数日前、私の父は医師から自分の現状の説明を受け、今後の事を受け入れた。でもやはり、気持ちは毎日揺れ動いている。なんと声掛けしたらいいかわからないけれど、ただただ、毎日会いに行く。少なくとも私が行くと嬉しいと言っていたから。いろいろヒントになる本。ありがたい。 i-podに父の好きなクラシックの音楽を入れて持っていこうと思った。2018/10/10