内容説明
彼は建築家である前に、大阪の街をジャングルのように駆け巡る野生の動物なのだ──70年代から安藤をリアルタイムで見つづけてきた著者が、建築の革命児の意外な素顔を明かし、あくなき挑戦の真価を問う画期的評伝。知られざるエピソードに加え、貴重なプライベート写真も収録。あなたはまだ、本当の安藤忠雄を知らない。 ※単行本に掲載の図版の一部は、電子版には収録しておりません。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ノンミン
3
独学で建築を学び、世界的建築家となった安藤忠雄氏の歩みに圧倒される一冊だった。常識や既存の枠にとらわれず、己の直感と信念を信じて突き進む姿はまさに「野獣」のごとし。新しいことに挑戦すれば必ず賛否両論が生じるが、他者の評価に惑わされず、自分の理想を追い求める姿勢こそが道を切り開く原動力なのだと強く感じた。2025/09/15
mimichichi
3
☆建築のことは無知なので難解だった。でも安藤忠雄の建築は好きです。安藤忠雄は祖母に育てられ、大阪の長屋で大工さんに囲まれて育ち、大学は行ってない、プロボクサーの経験もある、叩き上げの人。オリンピックのグランドデザインを任され、コンパクトでエコで、自然にあふれた五輪を考えていた。国立競技場の政治的な資金増については知らされてなかったこと等もさらりと書かれていた。2016/10/02
trazom
1
安藤忠雄先生を、温かい視点で描いた肌触りのいい本である。安藤先生の奥様・加藤由美子さんが描かれるのも珍しい。素敵な女性である。安藤先生が言う「それはパターンやろ」という言葉がいい。それらしく整理されているが、段取り仕事になっていて感動がないという意味。また、安藤先生は、建築は数学であると喝破した。「数学とは、即ち建築に潜む人間の理性の力である」「それが、古代から近代のコルビュジエにまで連綿と続く西洋建築の本質であり、それこそが日本の建築と西洋のそれとの決定的な差異なのだ」と。一つ一つの言葉が胸に沁みる。2016/11/11
tak_sun
0
自分が好きだと思う食べ物は好きな食べ物ではない。毎日毎日、飽きずに食べられるものこそ、好きな食べ物だと思え。2017/05/03
TAKAMI
0
安藤忠雄像について書かれたものは多くあるけれど、この本では家族とか奥様の話とかは初めて知ることが多かったです。後は若いころに雑誌で行われた伊東豊雄との対談や、アイゼンマンとの往復書簡などは、雑誌を読んでないだけにすごく新鮮でした。2016/12/01
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