内容説明
「失敗するかもしれない……」という根拠のない不安に、現代人は陥りやすい。著者の出演しているラジオ「テレフォン人生相談」などにも、この手の話が増えているという。現代人は、戦争体験などからも縁が遠くなり、戦後の学歴社会のなかで、若いころから努力して現在の人生を築いた人が多い。「だんだん豊かになってきた自分の人生環境を失うのが怖い」と考えて、安全志向で生きようとする人が多くなったと言えるだろう。だが、そのような姿勢では、「自分は本当に懸命に生きた」という「納得」が得られないため、ブスブスと心に不満がたまる。自由を選べる今こそ、思い切った生き方もアリなのではないか。「何歳になっても生き方を変えるのに遅すぎることはない」と、人生の新たな視野を開き、一歩を踏み出す背中を押してくれる一冊である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
九段下古本巡り
5
著者の熱の入った文書や独自の表現が記憶に残った。失敗の定義から、捉え方、なぜ人は悩むのか。集約と受け取ったのは、'現実にコミットしないで想像の世界で生きていないか'→本当に悩むべきポイントで悩めているのか?黒いカラスを白とおもい、亜麻色の髪の少年を黒い騎士と思い、恐る。ある… 本質的には、失敗をどう受け取るかが大切。失敗のない人生は崩壊している。特に失敗を恐れることで人生をどのくらい無意味にしているか?自分の長所に戻り、人がどう思うのではなく、自分が何をすべきか、自分は自分の現実をつくりあげたい!2024/05/26
hiro
1
相変わらず、読む処方箋。2017/04/08
みき
0
失敗のない人生は崩壊した人生である。まえがきに記されている一言だが、失敗や悩みがないような人が羨ましく思う自分にとって心に響く言葉だった。この本は失敗をどうして恐れてしまうのか、原因や過程、解決策を見出した本である。私はこの本を読んでいる時、心当たりがありすぎて、痛いところを突かれたような気持ちになるような本だった。事実に対してどう解釈するか、考えようでいくらでも幸せに感じられる。そう思えるとできることから頑張ろうと思った。2017/01/13
Hideki Maeda
0
失敗することをみんな恐れている。 だから失敗したくない 幼いころから親や友達など、周りの環境に怒られたりバカにされてきた。そのため失敗は常々悪いことにされてきた。 でも失敗をしない人はいないし、完璧な人もいない。 そして失敗を恐れるがあまり、新しい挑戦をしない人までもいる。 人は失敗をして成長をする。 その失敗から何を学ぶのかが大事である。 人生において失敗しないことが良いことではない。 そこから何も学ばないことが、悪いのである。そこから大切なことが学べたのなら、むしろ失敗は良いことである。 2023/01/20