平凡社新書<br> 対米従属の謎

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平凡社新書
対米従属の謎

  • 著者名:松竹伸幸
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • 平凡社(2017/01発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582858358

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内容説明

戦後70年がたって、なぜ「占領下」のように米国に従い続けるのか。外交記録や各国の占領/軍事駐留の歴史を丹念に繙きながら、日本が「自立できない」理由を探る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミッキー・ダック

24
戦後70年以上経ってもなぜ対米従属が続くのか、なぜドイツとは違うのかという疑問を解いてくれる。◆4か国の分割占領後に反ナチ新政府で独立したドイツに対し、米国に単独占領され対米従属を条件に戦犯勢力政府のまま独立した日本との違いが原点。◆自主性回復を意図した新安保条約でも慣行化した対米従属が継続。しかし根本原因は、米国の核抑止力に依存しながら、国民世論を慮った「核使用は米国の責任」論=主権放棄。◆核抑止依存政策に替わる防衛戦略を確立し世界に提示しない限り、真の独立はないと指摘。国民も覚悟が必要。 2018/10/09

樋口佳之

17
アメリカにくっついたほうが、アジアに謝らなくてもいいし、賠償も値切ることができるし、軍備の制限のような主権制限もされないわけですから。しかし、そういう道が、アジアとの関係を困難に陥らせ、アメリカとは対等に渡り合えない関係を生み出したとしたら、「寛大」さのツケは果てしなく/日本型核抑止力依存政策が確立してから、もう半世紀が経っています。私はこれこそが、日本の対米従属の深層にある/対米従属と昭和天皇の「戦後責任」の話が無いのは疑問。対米従属性の「内面化」みたいな話を期待していたので「謎」は解けたのでしょうか?2017/01/21

skunk_c

15
対米従属と聞いて代々木を思い出す世代としては、そことのつながりは確かに感じるものの、新しい視点を得られた気がする。そのひとつが抑止力で、日本はアメリカの核の傘を選択しながら、核基地にはならないというある意味「美味しい処取り」を狙ったがため、軍事的にはかえってアメリカの言いなりになってしまったこと。これを占領時代の歴史から解きほぐす。護憲派も9条にとらわれたためか「反核」は言えても自らの戦略を対峙させることができなかった。ここから通常戦力による専守防衛という戦略が提言されるが、まさにここがロードス島か。2017/03/17

ひかりパパ

11
改めて日本が米国の属国であることを痛感した一冊。敗戦国ゆえに米国の占領軍を受け入れざるを得なかった経緯は理解するが、独立後も従属から抜け出そうとするどころか進んで米国の属国になろうとした政治家や官僚がいた。憲法違反を自覚していたからこそ国民世論を恐れ密約という形を取らざるを得なかった。同じ敗戦国ドイツとはあまりにも違う国のありように驚く。戦争責任を徹底的に追及したドイツと、戦争責任を曖昧にし米国に反抗できない人々が政界の主流となった日本との違いか。2017/01/24

Happy Like a Honeybee

6
後進国であるフィリピンですら、アメリカと協議を重ねて権利を勝ち取った。 無関心こそ、最大の無知。 日米同盟も大事ですが。 いい加減な日本国政府と中央省庁に、もっと多くの国民に知ってもらいたい内容ばかり。2019/06/21

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