内容説明
自らの死の真相を求め吾輩は探偵として立ち上がる!ラストで水瓶に落ちて死んだ“猫”のそれからを描く、続「吾輩は猫である」。話題の漱石三部作『坊っちゃんのそれから』に続く第2弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ASnowyHeron
24
題名のごとくまさに『吾輩のそれから』だった。元になった『吾輩は猫である』の作風も文体もそのままな感じで面白かった。元作の結末に意外感があったので、この作品で”それから”を書いた著者に文豪に挑戦する勇気も感じた。漱石もあの世で面白がっているのではないだろうか。2017/01/26
のぶ
2
「猫だけど犬死」という駄洒落を使うために書かれた小説です(諸説あります)。まあタイトルからして漱石の代表作を2つ組み合わせた駄洒落なんですが。先に発表された「坊っちゃんのそれから」の方は素直に後日譚である(たぶん)のに対し、本書は漱石の上前を撥ねる巧妙な仕掛けで「猫はなぜ死んだか」を探るミステリー仕立てに(SF仕立てにも、かな)なっています。あ、超々後日譚になっている部分も若干あるか。ちなみに「カステラの角」云々と描写された建物は東大本郷の図書館のようです(ごめんね読んだ人にしか通じない表現ばっかりで)。2018/03/30
hinata
2
「吾輩は猫である」を読んだのは、はるか昔で内容はよく覚えていないけれど、その後吾輩がどうなったか、もちろん死んでるので姿は見えない。それをよいこと?に自分の死んだ原因を探偵の真似事をしながら追求していく。驚愕の事実を突きつけられてこのままでは、死んでも死にきれない思いが苦沙弥氏の冥福を祈りを聞き時空を超えた遍歴就業の旅に出る。とりあえず一件落着ですか。2017/02/09
時計じかけの檸檬爆弾
0
「猫」の続編として書かれており、文体を漱石に近付ける中に「猫のうちでも他の猫じゃない」等のさり気ないオマージュ、そして実際に夏目家にいた猫のエピソード…沢山のものが盛り込まれており漱石ファンには堪らない一冊だと思う。また「猫」の面白さは"太平の逸民"たる苦沙弥先生や周囲の文化人達のやり取りや「吾輩」の語りを通じて明らかにされる漱石自身の教養や知見の広さにもあると思うのだが、この作品では筆者の綿密な取材により、そういった雰囲気も保たれているのも素晴らしいと感じた。2017/12/23
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