ハヤカワ・ミステリ<br> 楽園の世捨て人

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ハヤカワ・ミステリ
楽園の世捨て人

  • ISBN:9784150019150

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内容説明

【「ガラスの鍵」賞受賞】 母国デンマークを捨て、大西洋に浮かぶカナリア諸島で暮らすタクシー運転手兼ピアノ調律師のエアハート。欲もなく、熱意もなく、怠惰に日々を過ごす彼が、ある日遭遇したのは、海岸に遺棄された車から見つかった身元不明の幼児の死体だった。観光産業への影響を恐れる警察が事件をうやむやに葬ろうとしていることに気付いたエアハートは、ことの真相を突き止めようとするが……北欧ミステリ最高の賞を射止めた力作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紅はこべ

105
デビュー作のせいか、それとも故意なのか、時系列や人間関係がごちゃごちゃしていて、わかりにくく、そのせいで読み終わるのに時間がかかった。主人公、全然世捨て人なんかじゃない。物欲はさほどないにせよ、性欲はギンギンだもの。欧州の60代って全然枯れていないんだね。悪い人じゃないけど、やることに納得できなかったな。逮捕されて仕方ない行為ばかり。舞台は新鮮だが、警察力があまり機能していず、犯罪者にとっての楽園か。四本指の謎はいずれ明かされる?2017/06/13

遥かなる想い

90
デンマークの作家による北欧ミステリーである。車の後部座席に捨てられた子供の遺体 …タクシーの運転手エアハートが真犯人を 追う。世捨て人と呼ばれる67歳の素人老探偵 エアハートの独白がなさけなく、面白い。 憑かれたように 真相を探した先に行き着いたものは何だったのか? 最後の詰めが慌ただしい感が強いのが少し残念だが…哀しく奇妙な北欧ミステリーだった。2023/07/11

のぶ

70
この本の国籍はデンマークだけど、舞台はスペインのカナリア諸島。なので、通常の北欧ミステリーと雰囲気は随分違う。主人公エアハートは、デンマークを捨てて島に住む67歳のタクシー運転手にしてピアノ調律師。生後間もなく遺棄された男の子の事件の真相を追っている。歳にしては大活躍でエアハートの独壇場という感じの作品だが、とにかく描写が細かくて、それが本作の魅力なのだろうが、読み進むうちに事件の焦点がボケてしまった感じがした。賞も貰って評価されているのは分かるが、ひたすら長いという印象を持った一冊だった。2017/02/27

tom

24
作者は20代。本書の主人公は、67歳。最近は、ときどき老人が主人公のミステリーがあるけれど、若者が書く老人ミステリーには、かなりの違和感を持つ。この主人公は、壁をよじ登り、若者と殴り合い、延々と泳ぐ。67歳で、そんなことできるものかと思ってしまうわけ。物語自体も、タラタラと進行。老人の、あれやこれやと思い悩む姿は、読者が若者なら、違和感なく読み進めるのかもしれないけれど、64歳の私には、それなりの違和感。読後感としては、「妙なミステリー」のひとこと。この本を読了するために10日使ったのよね(笑)。2017/04/06

うたかたの日々

23
長かった。文章が読みにくいわけではないが、エピソードが多すぎて分散し過ぎ、登場人物も多く、広げ過ぎでテンポがわるい気がする。3部作の一作目らしいので続きが読みたいような気もするが悩む。正義感がつよいようで、ご都合主義なところも多くあまり主人公が好きになれなった。2018/02/21

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