内容説明
『犬が星見た』をめぐる旅は続く。東西文化の刻みこまれた古都を訪れ、バザールで杏や風通しのいい衣服を買う。記憶も飛ぶほど暑い砂漠で眠り、ひなびた村で伝統料理を教わる。「この切なさは恋心とちっとも変わりない。私が少女だったら、せいせいと、まっすぐに、恋をしただろう」――出会いに満ちた極上の旅の記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
47
『ロシア日記』に続いて、武田百合子さんの『犬が星見た』を辿る旅。前作のロシア旅から一年後のウズベキスタン紀行。今回も旅のパートナーは川原さん。さりげない心配りの人、運転手のフルカッツさんがとてもいい。そういうさりげなさ、心配りは、きっと万国共通で心に沁みるものなのかな。2017/05/23
野のこ
20
高山さんのありのままの文章が好き。最後の終わりかたも良かったです。繰り返し出てきた「犬が星を見た」は私もぜひ読んでみたい。「メロンのようなちりめん皺が、空の境のけむったところまで一面に広がっている」写真はないけどこれだけで空想できる文章はすごいわぁ。川原さんのサラッと描かれた絵も雰囲気が出てこの本とぴったりだと思いました。具だくさんスープの仕上げに加える“ライホン”という「天国のにおいの草」は嗅いでみたい。ミントのような違うような香り。また料理でよく出てきたディルや香菜やクミンシートは使ってみたいです。2017/05/07
CK
11
著者は感情の起伏が激しく、変なところに地雷がある方のよう。ちょっと読みづらかったです。色々な写真を撮影した描写がたくさんあるので、せっかくだから掲載して欲しかった。2018/09/03
青木 蓮友
10
なんでこんなに面白いのか、、自分でも首をひねりながらスルスルーと読み終えてしまった。高山なおみ、つくづく凄い存在だ、唯一無二。今回あらためて思い知らされてしまった。ただの不思議ちゃんとは訳がちがう、わたしもはじめは正直勘違いしてたと思う。自分の重い荷物を男性が近くにいながら運んでくれない、という状況が許せないなおみさん。いつもかならず烈火の如く怒る、そこがわたしは大好きだ。ぽーっとしているようでいて、いやいや強い正義感、礼儀、筋道、じつに漢。同じ時代に生まれてよかったと思える人のひとりです。2017/02/06
秋良
9
私の中で今いちばん行ってみたい国、ウズベキスタン。ご飯美味しそうなんだけど、お腹弱いから気をつけて食べないと旅が台なしになりそう。2016/11/27