内容説明
なぜ、ふたりの共演は「幻」に終わったのか?
ジャズ・ロック史上最大の謎に挑む!
ジャズの帝王マイルス・デイヴィスは、盟友ギル・エヴァンスとともに、つねに自分の音楽を前進させることだけを考えていた。その前に忽然と姿を現した若きロックの革命児ジミ・ヘンドリックス。ジミもまたマイルスに憧れと尊敬の念を抱きながら、異形ともいえる自分だけの音楽を求め続けていた。この男こそ自分に必要だと確信した両者は“共演”を前提に新たな一歩を踏み出す。だが……。マイルスをめぐる群像中、著者が最も書きたかった男たちの姿が、いま、初めて明らかになる!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
104
マイルスデイヴィスとギルエヴァンスとの音楽活動と、ジミーヘンドリクスの音楽活動との交差点に関する話。多くのジャズ、ロックの演奏家の名前が出てくる。第四の男としてアランダグラス。ジミーがなぜアメリカで受け入れられず、イギリスで受け入れられたか。マイルスとの競演が公の場でなぜなかったか。などなど、お話として多彩。実際に話題に出てくる曲を聴きながらでないと、話が繫がらないかも。2014/09/25
かんたろー
10
マイルスとジミノの「君の名は」物語。すれ違っていたのですね。しがし、大物同士の競演が必ずしも名作名演を生むとは限らないのが世の常。今は亡き中山康樹さんのマイルス愛を楽しむ1作ですかね。で、迷作「マイルスを聴け!」には及びませんが、マイルスもジミ・ヘンドリックスも聴きますとも。2017/04/19
Decoy
1
マイルス・デイヴィスとジミ・ヘンドリックスの二人が「共演した結果生まれた音楽」ではなく、「共演しなかった原因は何か?」がテーマだから、かなり特殊な内容。「後からじゃ、いかようにも解釈できるでしょ」という点も多いが、まあ面白い。2014/10/13
kaz
1
マイルスとジミヘンの幻に終わったと思われる競演については、これまでも何度も取りざたされてきたが、これにギル・エバンスを加えて、周辺の事柄を一冊を費やして詳述している。マイルスのセカンドクインテット期におけるギルの多大な影響、「キリマンジャロの娘」の段階で、マイルスもギルもすでにジミの影響を受けていることなど、例によって著者ならではの見識が楽しい。少々、ジミヘンの評価が高すぎるかなあとも思うが、もう一度聞きなおしてみたい。競演が実現していたら本書はなかったという著者の発言もわかる気がする。2014/09/07
游
0
「ふり返るな、謝るな、説明するな、同じことをくり返すな」2025/03/12