内容説明
醜いあひるの子は知らなかった。彼女を求める、白鳥の情熱的な瞳を。
6年前に両親が亡くなってから、ベアトリスは夢をあきらめ、美しいがわがままなきょうだいを必死に育ててきた。そして彼らからの、使用人のような扱いに耐えていた。しかしある夜、妹にディナーの給仕をしているところを、富豪のエリオットにからかわれ、彼女はついに耐えられなくなる。きょうだいの中で一人だけ美しくないのが、そんなに悪いこと?屈辱と恥ずかしさから、ベアトリスがキッチンに逃げこんでも、追いかけてきたエリオットは“泣き顔まで醜い”とあざけった。ところが彼女が怒ると“かわいい君”と呼び、唇を奪って……。■2011年に惜しまれつつ亡くなった、ロマンスの女王ペニー・ジョーダン。彼女の幻の未邦訳4部作を刊行します。第1作のヒロインはベレア家でいちばん奥手なベアトリス。そんな彼女にエリオットはしびれを切らし、強引な方法で迫りますが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽこ
9
両親が亡くなってから、兄弟の母親代わりになってきたヒロイン。自分で自分をドアマットだと認める、自己評価の低いヒロインに少しイライラする。次作のヒロインである父親違いの妹の方が強烈で、心に残った。2017/04/11
ポテトちゃん
1
【ヒーローこそ強引】ヒロインの家族はかなり強引なところがあるが、それよりヒーローが強引でかなりの圧力で結婚にこぎつけた印象。家庭の中でヒロインの位置関係は変わらないのではと思う。そんな立ち位置にヒロインは依存している感もある。ってロマンス小説をそこまで深読みする必要はないのかも。私には物足りなさ&歯がゆさ満点小説。2017/05/07