講談社+α文庫<br> 英語コンプレックスの正体

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講談社+α文庫
英語コンプレックスの正体

  • 著者名:中島義道【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 講談社(2017/01発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062817028

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内容説明

ヨーロッパ中心主義、英語帝国主義の欺瞞を明晰に論じ、返す刀で、日本人のコンプレックスをあざやかに削ぎ落とす、エッセイの名手による英語論。著者自身が留学時代はじめ研究者生活のなかで味わった英語にまつわる理不尽や、自らのコンプレックスの根底を、名調子で読ませる、言語文化論エッセイ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミノムシlove

14
戦後の昭和時代から連綿と続いた「欧米=真・美・憧憬の的」観のカラクリ。その前に只管ひれ伏すことしか考えない日本人の国民性をあぶり出し、その風潮に「なぜ毅然と胸を張れないのか」という深層心理を抉り出す。しかし時代は移り、現代の若い日本人はごく自然に欧米(人とも地とも)と接している。欧米のキラキラがメッキに過ぎず憧れでも何でもない事を彼らは肌で感じているからだ。そこで育ったわけでもない日本人は、日本人らしく英語を話せばよいのであって、いかにもな英語を話す必要はないのである。例えば関西弁ネイティブの私が俳優の→2025/02/08

にっぐ

3
私自身はTOEIC800程度であり、周囲からは英語がそれなりにできる人という扱いを受けている。しかし、実はかなり英語コンプレックスが強く本書を手にした。著者の描くコンプレックスの『正体』と、私自身が認識している『正体』は全く別物だったが、コンプレックスに対する処方箋として最後に提示された内容(ネタバレなので書かないが)は、当たり前だし分かっちゃいる話だけど思わずハッとさせられる。これは、筆者が英語に真摯に向き合ってきた膨大な時間の中で、筆者自分が犯した過ちや体験談が実話ゆえに説得力が高いからだろう。2017/06/09

スプリント

3
著者の経験から英語コンプレックスとは何かを論じ、それを解消する心構えを説きます。英語偏重主義の裏側にある欧米文化を優性とする考え方に鋭く切り込んでおり読み応えがありました。2017/02/12

taka

3
今英語を話したい、学ばねばならない人の多くは、その動機として英語が「必要だから」と思っているだろう。しかし1970年、80年代はそうではなかったようだ。まさにコンプレックス。それも英語コンプレックスというより白人コンプレックス。アジアの「下等人種」が欧米の「高等人種」に近づく手段として英語を学んでいる〔本人はそう思っていなくても、当時書かれていた文章にはその雰囲気がにじみ出ている〕。2016/12/30

905

2
昔のルサンチマンに凝り固まったような文章(本書の第1章のような)に辟易し、しばらくこの著者からは完全に離れていたが、これはユーモアも感じられ楽しく読めた。時の力を感じるとともに、何についても(たとえば昔の本を読む場合など)その時々の時代性を考慮すべきことを思い出した。2021/06/13

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