内容説明
足穂が放浪生活でも原稿を手放さなかった奇跡の書。「ヰタとは生命、マキニカリスはマシーン(足穂)」。 恩田陸、長野まゆみ、星野智幸各氏絶賛の、シリーズ第一弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うめ
27
和製千夜一夜物語。著者である足穂の歩みとともに進化し続け、そして今後は読み手の夢の中で進化し続ける物語。幻想的で美しいイメージの数々(和製スチームパンクと言っても良いかも)に想像がオーバーヒートするかのよう。多感な十代の頃ならばその世界にどっぷり浸かれたかもしれないが、今の年齢ではめくるめく幻想に当てられてしまって、少しずつ読み進めることしかできなかった。幻想や耽美に浸りたいときに気ままにページをめくりたい。タルホスコープとは言い得て妙で、豪華絢爛な万華鏡を覗く心地がした。2018/08/28
Porco
19
再読。現実と虚構の入り混じる神戸の街。他宗教の世界観が入り混じる独特な世界。ハイテクではない歯車や単純な部品で構成されたローテクのマシンと飛行機に彩られた足穂の宇宙模型。話の間の繋がりなど決してあるとは限らないのに、連続して語られることでまた一つの作品として成立しているように思えるのは、本書のタイトルを日本訳した「機械的生活」の名の通り、稲垣足穂自身の生活から生まれた一つの宇宙を本というスコープを通して眺めさせられているからなのかもしれない。2024/05/16
那由多
15
心惹かれる言葉の連なりに誘われ、空想の産物から足穂の見た夢を覗き見したかのよう。たくさんの小さな天体が披露するのは泡沫だろうか。2021/09/19
ジュンコ
11
タルホスコープ。コバルト色の虚無主義。足穂の感覚を楽しむ読書。2018/10/17
駒子
8
幻想的でうっとりするような短編集。天体、飛行機、キネマ、少年など稲垣足穂の好むモチーフがちりばめられ、不思議な世界に夢中になって読んだ。特に「星を売る人」の、星の味わい方の素敵なことといったら。「黄漠奇聞」「星を造る人」「リビアの月夜」が好き。2016/12/30
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