内容説明
なぜ彼らの歌は色褪せないのか? シュガー・ベイブや竹内まりや、加藤和彦、フリッパーズ・ギター、そして忌野清志郎+坂本龍一の「い・け・な・い ルージュマジック」など……、数々の大物ミュージシャンの音楽プロデュースを手掛け、今日まで40年以上業界の最前線で活動を続けてきた伝説の仕掛人が、彼らの素顔と、長く愛され、支持され続けるものづくりの秘密を明らかにする。
■本書に登場するアーティスト
YMO 伊武雅刀 忌野清志郎(RCサクセション) 大滝詠一 加藤和彦 小室等坂本龍一 サディスティック・ミカ・バンド ザ・フォーク・クルセダーズ シュガー・ベイブ 鈴木茂 センチメンタル・シティ・ロマンス 高橋幸宏 竹内まりや 細野晴臣 吉田拓郎 ほか多数
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
229
「始まりはあ行でお願いします」という、大滝詠一流ヒットソングの作りかたに、共感する。事実、駅前路上ライブからのし上がった「いきものがかり」の129曲中、14曲の歌い出しが「あ」から始まる。童謡の大家・野口雨情の「雨降りお月さん」、「青い目の人形」を例にとり歌詞があ行で始まる歌が名曲として残っているのはわかるが、「発想は世阿弥から」と、サラリと書いているだけで根拠がない。このあたりをもっと読みたかった。2022/01/09
山田太郎
23
この前加藤和彦の映画見にいったら、なんか少し出てきた気がする、竹内まりやのところだったか。クリストーマスとんでもないなというかだから、再結成してもミカよばないんだとわかった。竹内まりやの新しいアルバム出たので、なんかちょこちょこ昔話ででてくるような。最近加藤和彦やら細野晴臣やらの本読んだので、なんか内容混乱してきたな。何となく、山下達郎と大滝詠一はなんだか巨匠感あふれてる気がする。でも、日本の音楽の歴史でいうと最重要人物は細野さんな気がしないでもない。2024/10/30
阿部義彦
18
竹内まりやを世にだしたり、デビューレコードが思いの外売れなくて契約を切られた大貫妙子をヨーロピアンテイストで復活させ、大瀧詠一のサイダーCMを目の当たりにしてレコーディングのやり方を参考にしたり、山下達郎のデビュー作「サーカスタウン」の海外レコーディングのお膳立てをした牧村憲一さんの筆による日本シティポップスの裏話が明らかにされます。私が牧村さんの仕事で最高だと思うのは加藤和彦のヨーロッパ三部作ですね。BOXセット買いました。安井かずみさんや和彦さんの肉筆のスコアや歌詞付きで素晴らしいです。渋谷系もね!2016/12/20
しゅん
17
牧村さんがどのようにはっぴいえんどや山下達郎やフリッパーズに関わっていたのかを曖昧にしか知らなかったので、この本でかなり知識が補強できた。大瀧詠一のCMソングへのこだわりからポップを考えるのは面白味ありそうだ。歌手に乗り気じゃなかった竹内まりやを説得してたら大貫妙子が通りかかって「やめとけ」といった話とかかなりいい。大貫さんが長い間苦戦していたのも描かれていていい。「いけないルージュマジック」の仕掛人に結果的になってしまった話も印象的で、こういうのって誰か一人の暗躍で成り立つものじゃないよなぁとしみじみ。2021/02/19
kokada_jnet
17
ものたりない。新書だから成功したエピソードばかり強調しているが、失敗プロジェクトも数多かったよう。失敗部分も濃厚に書いた自伝を新たに書いてもらったほうが、もう少し面白そうだが、この人の文章力だと、どのみち、駄目なのかも。 2017/01/07