ベスト新書<br> 人生にはやらなくていいことがある

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ベスト新書
人生にはやらなくていいことがある

  • 著者名:柳美里【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • ベストセラーズ(2016/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784584125380

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内容説明

家庭の不和、いじめ、出版差し止め裁判……
壮絶な半生が教えてくれる、人生において「必要のないこと」とは?

作家生活30周年、芥川賞受賞20周年――
“南相馬在住作家”柳美里が48年間の「後悔」を語る、初の人生論。

「もちろん、わたしにも後悔はあります。
わたしの場合は、人間関係において後悔の念を抱くことが多い。
だからといって、その後悔によって、わたしの過去が否定されるものではありません。
『後悔先に立たず』とは、事が終わった後で悔やんでも仕方ないということです。
でも敢えて、後悔を忘れることのないよう目の前に掲げれば、
それは足元を照らす灯火になり得るのではないか、と思うのです。」
(「はじめに」より)

【目次】
第一章 後悔とは何か
第二章 お金
第三章 家族
第四章 死

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mayu

61
1万円選書。柳さんがこれまでの半生を振り返り、考えてきたことや今取り組んでいることを率直な言葉で綴っている。感情の起伏の激しさに驚いたところもあったけど、戻りたい過去はないと言い切る潔さや、被災者ではなくても知ることはできると南相馬に移住する行動力やまっすぐさなど惹かれるところもたくさんあった。向いていない多くのことを諦め残された唯一のものをやればいい、それが柳さんとっては書くこと。うまくいかないとくよくよ後悔しがちな私には、励まされる言葉だった。2020/08/23

ネギっ子gen

60
【「後悔」から目を逸らさなかった――それは、わたしが曲がりなりにも作家生活を続けて来られた理由のひとつかもしれません】南相馬転居は批判され芥川作家の「人生の転落」と揶揄された、と著者は記した後、<わたしは、南相馬での生活に不自由を感じたことはありません。むしろ移住してから、自分の人生に「必要なこと」が見えてきた。同時に、自分の人生に「必要のないこと」も見えてきた>と。この作家、今までぽつぽつと読んできたが、熱心な読者ではなかった。ここらで本腰を入れて読めねば、と。まずは、『命』などの4部作からかなぁ~。⇒2023/04/23

アマニョッキ

58
一万円選書3冊目。勝手にエキセントリックな印象を持っていて、読まず嫌いだった柳さんですが、これを読んでみて自分に似ている部分がたくさんあることに気づきました。タイムマシンがあって何歳の自分に戻りたいかと問われても、どこの自分にも戻りたくないこと。老いが嫌ではないこと。「死」の捉え方。この出会いを機に柳さんの小説を手に取ってみたいと思っています。もしおすすめがあれば教えて下さい。2020/08/10

nonpono

51
小高駅にいる。文庫本コーナーがあった。神田駅を思い出した。わたしはそこで沢木耕太郎の「深夜特急」に出会い、「乗り合いバス」に乗り海外を旅したい、そんなテーマを追うことになる。「いくつものことに挫折し、そのたびに明確に断念してきた。「何に向いているのか」ではなく、「何に向いていないのか」を羅針盤にしてきたのです。」、48歳のわたしだから噛み砕ける言葉か。一緒に暮らし看取った東さんへの悔い、わたしも亡くなったある人が浮かんできた。地震のとき一番にわたしの電話を鳴らした人。くしゃくしゃな気持ちになり泣いていた。2024/10/10

おたま

45
何故自分がものを書く人間になったのかを振り返った本であり、福島に住むようになって考えたことが書かれている本でもある。子どもの頃から、荒れていた家庭の中に、そして学校に自分の居場所を見出すことができず、10代の日々は精神的に不安定であったようだ。そこから演劇に出会い、脚本を書くことからさらに小説へと進んでいく。「何に向いているか」ではなく、「何に向いていないのか」を羅針盤にしてきたという生き方の、残された唯一のものが「書くこと」だった。柳美里の小説も読んでみたくなった。2022/03/06

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