内容説明
あたし、一流のヘラ絞り職人になる!
小倉ひかりは、高校卒業後地元の洋菓子会社に就職したが、ある失敗をきっかけにそこを辞め、ツブラヤ絞に頼み込んで見習いとして入社する。ツブラヤ絞は、父の安太郎が勤めていたが、ひかりが9歳のときに失踪していた。
ひかりは天才的なヘラ絞り職人だった父のことが知りたい、父に会えるかも知れないという思いで、同じ会社に入ったのだ。突然いなくなったことで会社に損害を与えた父を良く思わない社長の妻志麻や、娘のカスミは、ひかりに冷淡だった。しかし、ヘラ絞りに夢中になるひかりはめざましい上達を遂げ、皆から認められるようになる。
数年後の真冬のある日、ひかりにテレビ出演の話が舞い込む。それは、旋盤工の職人と同じ題材作りで対決してほしいというものだった。父が見るかもしれないと考え、引き受けたひかりは、その勝負に勝てるのか。
そして、宇宙の謎解明につながる大きなプロジェクトに関連する仕事が、ひかりに届く。今度は、同じヘラ絞り職人との対決に勝つというのが条件だった。勝敗の行方は?
さらに、父・安太郎の失踪には、ひかりの知らない衝撃の真実があった――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュール リブレ
26
下町お仕事シリーズに連なる作品ですね。本作は絞り屋。最後は電波望遠鏡まで。こちらも下町ロケット的なスケールです。機械では出せない職人の技、を感じさせてくれる一冊でした。2019/05/23
信兵衛
20
工業系女職人という珍しい趣向のお仕事小説+18歳から始まる地味な娘の人間的成長ストーリィ。 面白かったです!2017/02/28
いたいけなべあ
7
あの例の対決の場面読んでて、「これ知ってる!」と。 そう、某番組のあの対決見てましたもん。ヘラ絞り職人対旋盤工の手に汗握る対決!すごかった。 あのどきどきにこんなところで再会するとは。しかも今度は父親捜しを心に秘めた女子が職人ときたら、これはもう応援せざるを得まいて。まぁ、父親失踪のあれこれはちょっとアレだたけどそれでもやはり「職人」の神業を充分に堪能できる一冊。タイトルが少し残念かなぁ。 2017/01/13
まめもやし3
4
とてもおもしろかった。すべてがうまく行き過ぎる感はあるが、よかった。ヘラ絞りが文章だけではイメージできなかったので、ユーチューブで確認した。2018/02/08
あぶちゃん
4
高卒女子「ひかり」がへら絞り職人になり、失踪した父を探すお仕事小説、ヤングアダルト向けの軽い内容でした。2017/01/21
-
- 電子書籍
- 勉強のススメ