内容説明
中世の真っ只中、閉ざされた一文化圏であったヨーロッパが、突如として「離陸」を開始する12世紀。東方からシチリアへ、イベリア半島へ、ギリシア・アラビアの学術がもたらされる。ユークリッド、プトレマイオス、アル=フワーリズミーなどが次々とラテン訳され、飛躍的に充実する西欧の知的基盤。先進的アラビアとの遭遇が生んだ一大転換期を読む。
目次
学術文庫版への序文
第一講 十二世紀ルネサンスとは何か
第二講 十二世紀ルネサンスのルートと担い手
第三講 シャルトル学派の自然学
第四講 シリア・ヘレニズムとアラビア・ルネサンス
第五講 アラビアから西欧へ
第六講 シチリアにおける科学ルネサンス
第七講 ロマンティック・ラブの成立
参考書目
あとがき(原本)