内容説明
そのリズムと歯切れの良さ、痛快な飛躍は私の眠っていた脳細胞を叩き起こした。木偶の両眼がカッと見開き、一気に血が通い始めた瞬間である。(「あとがき」より)
――七七のリズムを刻む十四字詩と衝撃的な出合いを果たした著者は、それから人格が変わるほど十四字詩にのめり込み、十四字詩への情熱は誰にも負けないと自負するほどに。著者の分身とも言える、世にも希少な十四字詩だけで編まれた句集はここに生まれた。
「第一章 花笑み」「第二章 青嵐」「第三章 残んの月」の3章構成。
蕾ふくらみ海が零れる
声を洗って猫がすり寄る
花一本で母は満開
境界線でいつもつまずく
万歳されて引き返せない
心残りを閉じて改行
靴下の穴くつしたを呑む
風紋という時の置き文
自由化しよう虹の色目も
橋を渡ると笑うふるさと
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