内容説明
惑星ズヴゥフルVの宇宙港の片隅に、小さな店“ゑゐり庵”がある。
今は昔、地球人らしき初代店主が、この星でソバの栽培に大成功。以来、宇宙屈指のソバが食えると有名な名店だ。ところが、やって来るのは、どういうわけか、奇妙キテレツな客ばかり。今日も巻き起こる大騒動の顛末は……
卓抜なアイディアとあふれるユーモアで綴った連作が待望の復活! ボーナスとして、ケッ作「包茎牧場の決闘」等3編をくわえた、カジシンの宇宙SF集。
〈解説・星 敬〉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
304
図書館。なんか期待していたよりも面白くなかった。宇宙にある絶品お蕎麦屋さんに訪れる宇宙人たちの物語だが、ブラックでもなく、どちらかというと星新一のショートショートに近いのだが、それにしては描写が細かすぎて話がもたついている。下品さが売りと聞いていたのだが、最後に収録されている「包茎牧場の決闘」くらいで、それもあまりギャグやブラックさは感じられなかった。何が魅力なのかよくわからない作品。2016/09/02
いかちょー
3
徳間文庫版の「ゑゐり庵」シリーズに、同じ惑星テーマの「プロキオン第五惑星・蜃気楼(ミラージ・ハウス)」、「ランシブル・ホールの伝説」、「包茎牧場の決闘」の三篇を新たに加えた短編集。「ゑゐり庵」シリーズの頃のカジシン作品が一番好き。初めて「包茎牧場の決闘」を読みましたが、「怒りの搾麺」に輪をかけたお下品スラップスティック。お下品な中にも壮大なSFテーマがあったりしてすごい。オススメの一冊。2009/07/03
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
2
宇宙の蕎麦屋《ゑいり庵》を起点として語られる連作短編がユーモアSFの面白さを存分に発揮して面白すぎる。ちょっと感動型の少し不思議SFも描けるし、こういうのも描ける作者の巾が良いですね。大爆発して売れることはないだろうけど、じわじわとゆっくり売れ続けて欲しい時代に流されない本ですね。2011/09/04
はいむ
2
SF短編。昔とは思えないほどしっかり描かれていて感心。銀河ミシュラン、他にどんなお店が紹介されているのか是非知りたい。2010/12/31
ささだい
2
たぶん昔読んでると思うけどいい感じに忘れていたので再読。よくできたSFって古さを全く感じさせませんね。2010/11/07