内容説明
剣術道場の師範代の巴は、剣の腕前の強さに加え、日本橋小町と評判の見目麗しさ。巴が一方的に慕う刺青彫師の青治と巴に想いを寄せる十手持ちの桃助、三人の周りでは不可思議な出来事が続く。江戸市中を騒がす「生きミイラ」の正体をあばくため、巴らは奔走するが……。怖くてあやしく、面白い!「幻想シリーズ」著者による最旬時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamatoshiuruhashi
46
不思議話から始まる推理小説時代劇版。殆どは事件の解決とともに種明かしされるようなことだが、最後まで「怪異」としか言えないようなことも幾つか出てくる。お駒さんがやっている降霊術はどうやら本物らしいし、青治の周りを飛ぶ蝶々は本人だけの幻覚かと思っていたら、他人にも影が見えている。捕物の本筋はしっかりと解明されるので、「ま、いいか」という気分で終われた。2021/07/25
NAOAMI
13
江戸庶民モノ+堀川ワールド全開のアヤカシ系?と思いきや、お駒婆さんの慧眼以外はリアルなオチがついていて、青治を中心とする謎解きで落ち着く。おちゃぴいな性格の巴のキャラが前面に出るのではなく、十手持ちの桃助同様、あくまでも青治の脇を固める感じ。この3人が幼馴染+三角関係ではあるが、そこキュン要素は特になく、キャラが立っているようで弱い印象かな。時代故、人がパカパカ死んでもトリッキーではないので、謎が単に解けるだけで爽快感を伴わない。ラスト章で青治の出生がわかる件は読み応えあり、最後の返しも効いて面白かった。2017/04/26
とんぼ
5
6 『第五話 蝶の影』好き。2017/11/07
りこぴ
2
お江戸もの。太郎塚の話が強く残る。青治の蝶のくだりがもう少しあってもよかったような……。2018/11/16
いもぷ
2
まぁまぁ面白かった。今一つ深みがない感じかな。2018/06/01