内容説明
定石にとらわれない打ち方とは?
本書は呉清源九段の研究会の模様を紙上で再現したものです。プロの実戦譜を、呉九段がその場で批評し、形勢の良し悪しを述べていきます。
「昭和の碁聖」と呼ばれた呉九段。師が本書で強調しているのは、定石にとらわれない考え方です。部分ではなく常に全体を見て着手を選び、かつ局面をなるべく分かりやすい方向にもっていく手法は圧巻です。
※本書は弊社より、2003年に刊行された「新・呉清源道場【1】究極の一手は簡明な一手」と、2004年に刊行された「新・呉清源道場【2】常識的発想をくつがえす」を合わせて再編集したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しっぽ
3
★★★★★ここに登録すべきか悩んだけど、一応読み終えたので登録。著者の呉清源という人は昭和の囲碁棋士で、いわばレジェンド。囲碁の神様みたいな人。この本は人を選ぶ。誰も打たない、けれど有力に見える手を示すこともあれば、一流の棋士が当たり前のように打つ手をみて「これはダメですね」と切り捨てることもしょっちゅう。最近の囲碁の本はこういう風に著者の独自の思想が書かれてあるものが殆ど存在しないように思える。『俺は誰にでも言える当たり障りのない意見は聞きたくない。先生の意見を聞かせてくれ』って人には最高。高段者向け。2019/03/15