変身のためのオピウム

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紙書籍版価格 ¥1,870
  • Kinoppy

変身のためのオピウム

  • 著者名:多和田葉子【著】
  • 価格 ¥1,771(本体¥1,610)
  • 講談社(2017/01発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062108515

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内容説明

芥川賞作家のめくるめく奇妙な万華鏡世界。ギリシア神話の登場人物から22人の女性を選び一人一章をあてて描く連作集。芥川賞作家多和田氏ならではの想像力の限りを尽したタペストリーをお楽しみ下さい。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

121
実に難解な小説である。タイトルの『変身のためのオピウム』からして意味不明だ。オピウムはアヘンや麻薬のことであり、マルクスの『ヘーゲル法哲学批判序説』の中の言葉「宗教は民衆のためのオピウムである」からとられているのは明白。しかし、そうだからといって何が分るといういうものでもない。スタイルは一見したところは長編小説だ。しかし、物語全体を貫流するプロットは、これまたあるような無いようなだ。表現のところどころはシュール・レアリスムを想わせるのだが、シュールではない。しいて言えば西脇の「旅人かへらず」に似ているか。2014/02/24

みあ

102
多和田ワールドの本質は自由だと思う。しかも個人主義の自由ではなくカントの言う自由…。『変身のためのオピウム』は22人の神話の女神達の名前の女性達と私の物語である。しかし私はいつの間にか消え時間と空間の中に溶けてしまう。そして読者達は言葉という魔法のような麻薬に陶酔していく。物語が進むに連れ私達は自由になる。神話の中に呑み込まれるように。この小説を読んでいる間、私は日常から解放され自由を味わっていた。濃密で甘美な時間を味わっていた。それは幸福な読書体験であり、多和田葉子という稀有な作家との邂逅であった。2019/12/24

14番目の月

31
マッドハッターのお茶会に招待されたような不思議な世界を感じる。 美しい散文を読んでいるようで、文中の言葉で言うなら「彼女の文学にはどこか麻薬的なところがあるように思います」 まさに酔ってしまい中毒になりそう。 概念とか本質とかを言葉で表してしまう事で全くの別のものになってしまう。 それは、素敵な事でもあり、とても恐ろしい事だ。 2016/09/22

いろは

17
『22人の女神たちのめくるめく陶酔と恍惚』というコメントが帯の作品。エロスを語りながら、卑猥でないところが女性らしく、サラサラ読みやすい。そして、多和田葉子の表現力に驚いた。どこにもないような思いつかない表現で作品が描かれている。まさに、多和田葉子だけの世界という印象だった。この世界には中毒性があるという人もいるが、私もなんだかまた世界が開かれたような、そんな気がした。女性ならではの独特な性格だったり、苦悩だったりが描かれているので、女性の方には特にオススメ。そして、多和田葉子の世界は表現の勉強にもなる。2018/02/24

rinakko

13
再読。22の章から成る。とらえどころのない不可思議なイメージの連なりは、茫洋と広がり溢れ出す…かと思えば身体を貫く管のようにぎゅっと縮む。オピウムに酔わされ漂流する心地。ゆるゆるとくっついたり離れたりする22の女たちには、ギリシャ神話の女神やニンフの名が付けられ、何の女神か、何に変身するのか、誰の妻か母か…ということが少しずつ内容に繋がるので面白い。両腕の麻痺したレダ、亡命してきたコロニス、言葉の力と戦うクリメネ、40歳で家を出たリムナエア、男になりたいイフィス…。其々の抱えた生きにくさが好きで、共感した2015/11/12

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