内容説明
養父たちを焦土で奪われた苛烈な体験を忘れることなく、ニセの“安寧・平穏”をきびしく峻拒する野性の魂。名作『火垂るの墓』の原点を、さらに抉りかえす、持続する“挑戦の精神”。野坂昭如の文学を代表する“もう1つの”秀作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イコ
2
俺、お前、彼、ぼくは同一人物で、あなただけがあの人かな。過去を振り返っていると考えれば、全て同じ人なのだろうが、著者自身の事を小説化しているようで真に迫る物がある。悲しさと強さを感じた。野坂文学の中でも上位に入ると思う。2019/03/29
