内容説明
学園紛争に揉まれながらひたすらに読書を愛した十代から、今日まで。「私は未だに、あのころの自分をそっくりそのまま引きずりながら、やみくもに舟を漕ぎ続けているような気もする」小池真理子が明かす、運命の瞬間、創作の秘密、小説と男への愛、人生への情熱。瑞々しい言葉の連鎖に浮かび上がる「生」の航跡が、静謐な輝きを放つエッセイ集。文庫化に際し「時の水脈」を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
32
2005年に刊行された小池真理子のエッセイ集。身辺雑記もあるが、テーマを与えられて書いたエッセイのほうが、グッと来るものが多いような気がする。そこに小池真理子のプロフェッショナルを感じる。「作家というのは、作家にしかなれなかった人間のことを言うのだ、と私は思っている」とは小池の弁。『恋』誕生秘話を書いた「神が降りた」が興味深い。「(略)ミステリーから多大な糧を得たものの、その技術をマスターできたかと思った途端、私はいきなり、思ってもみなかった苦境に立たされた。(つづく)2022/12/21
kaizen@名古屋de朝活読書会
5
中身を見ずに手に取った。随筆集だとは知らず,小説だと思って買いました。 なんどか飛ばし読みしているうちに、 小池真理子 と 藤田 宜永 が別姓結婚または事実婚であることを知りました。 小池 真理子 と 藤田 宜永 が2人とも直木賞を取っていたということを知りました。 何も知らなかった人間にとって、本書は小池真理子を読み直すのにとても役立ちました。 どんな本を読んでいたか,三島由紀夫をどう思っていたか、などなど。 世代が近いと感じるか、世代が遠いと感じるか,人それぞれ。 本としてくどいと思うか,繰2012/09/09
アラレちゃん
4
小池真理子さんのエッセイは読みやすい。 夫婦で直木賞候補になり、小池真理子さんだけが受賞し、5年後に藤田さんが受賞するまでの話が、たいへん興味深く読んだ。2011/11/14
みるて
1
図書館の本 読了2010/11/09
アキココナツ
0
★★★★☆2008/06/27