集英社文庫<br> ばらばら死体の夜

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集英社文庫
ばらばら死体の夜

  • 著者名:桜庭一樹【著】
  • 価格 ¥638(本体¥580)
  • 集英社(2016/12発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087451658

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内容説明

神保町の古書店「泪亭」二階に住む謎の美女・白井沙漠。学生時代に同じ部屋に下宿していたことから彼女と知り合った翻訳家の解(さとる)は、訝しく思いながらも何度も身体を重ねる。二人が共通して抱える「借金」という恐怖。破滅へのカウントダウンの中、彼らが辿り着いた場所とは――。「消費者金融」全盛の時代を生きる登場人物四人の視点から、お金に翻弄される人々の姿を緻密に描いたサスペンス。

目次

Prologue
一章 Money
二章 Paradise
三章 Downtown
四章 Nostalgia
五章 Ted
六章 Hidden
Epilogue

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゴンゾウ@新潮部

102
タイトルからは想像がつかない話だった。貧困から消費者金融に手を出し多重債務に陥る男女の物語。沙漠と解の不倫の話かと思いきや借金の話題になった時から話は大きく転換していく。多重債務に陥っていく沙漠の描写に悲壮感が感じられないのは自分だけか。事件から10年後のエピローグも難解でどう解釈してよいか解らない。全体として腑に落ちないところはあるが、各章の物語は面白い。桜庭さんはとても時間の使い方がうまい。2015/07/22

ベイマックス

90
久々の桜庭氏作品。なんだか頭の中が整理出来なかった。まず、章ごとの年度の行き来が読むのに面倒。プロローグでも帯でも『ばらばらにされたのはどちら?』とあおる。結果ばかりが求めて早く読み進めたくなってしまった。ふ~ん、いまいちだったかな…。2021/05/27

アッシュ姉

87
著者七冊目。『私の男』と同じく、感情移入や共感は難しいのにずるずると引き込まれてしまう。白井砂漠と吉野解。闇を抱えた男女が出会った瞬間から末路は決まっていたのだろうか。唯一普通の感覚を持った里子の目線が非常に面白かった。他人のダウンタウンは怖くて覗き込みたくない。タイトルに「ばらばら」とあるので、あえてかもしれないが全体的にちぐはぐな印象。この落ち着かなさが桜庭さんともいえるが、もっと混沌を極めるか、もう少ししっくりくるものがあってもよかった。どう収束するのかと思っていたのでエピローグには納得。2018/12/12

セウテス

64
一人づつ語り手が変わっていく、特に主人公は誰という作品ではない。びっくりしたのは、最初に殺した遺体をバラバラに解体する描写から始まるのに、ミステリではない事だ。では何かと言えば、お金が無くだらしない生活をしている男と女が出逢い、お金の為に人を殺したり殺されてしまう物語。問題なのは、最初の遺体をバラバラにする人物と、ラストで明かされる犯人が同一人物とは言えない描写がされている事。更には証拠は在る筈なのに、犯人は捕まらない矛盾が在る事。ミステリを描きたかったのでは無いのだろうが、これでは剰りにも不誠実だろう。2017/09/20

ソラ

63
読んでたら、宮部みゆきの『火車』を思い出した。あれも消費者ローンの話でしたよね?カードローンってけっこう大手銀行が良い感じにCMしてるけど、使い方を誤るととんでもないことになる。職業柄そういうカードローンっていうのは身近な存在なので気を付けたいなと。肝心の中身、いつもの桜庭一樹作品とはちょっと違うなって感じで、何というか良くも悪くも泥臭いかなと2014/05/10

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