内容説明
魔迷宮――それは魔王が『卵』となって眠る魔界へと続く広大な洞窟である。
魔物達は『卵』を守るため、この魔迷宮に挑み来る冒険者たちの侵攻を防ぐことに日々勤しんでいた――。
魔界の魔界庁に所属するエリート上級悪魔ヴァルクは、いま窮地に立たされていた! 突然の降格人事により、閑職極まる『セイレーン魔歌隊』の隊長にされてしまったのだ。しかも、セイレーンなのに歌をまったく歌わ(え)ないスズたち第八班なるお荷物もいる始末。このままでは出世も絶望的と、彼は起死回生の策として、今は歌える者がいなくなった『緊縛の歌』を復活させようとするのだが……。
鳥魔4人娘が贈るダンジョン・トーク・コメディ開幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
7
魔界に続く迷宮を舞台に歌えぬ歌わぬセイレーン達と左遷された上級悪魔が送る物語。―――語れや語れ、この広い迷宮で。歌えないならラジオすればいいじゃない、つまりはそんな感じの物語であり少女達がゆるくお気楽に迷宮内でラジオを流す物語なのである。ラブとバトルよりも喜劇に傾倒している為肩の力を抜いて楽しめる物語に仕上がっており、最後まで決められず三名目に徹している主人公、ボケが過多なセイレーンの少女達のドタバタを楽しむのが正解である。麻痺してもこんな話なら聞いてみたい、そう考えたのならきっと、この物語の虜になってる2016/12/05
takave
4
割りと好き。ダンジョンに魔歌を流すのがセイレーンの仕事だけど、歌わずに駄弁る、ゆるい雰囲気が心地良い。続き読みたいけど、ファミ通文庫なのがなぁ・・・。2017/02/06
さあささん
3
魔物側からダンジョンを見る話でした。圧倒的にラジオですけど。/内容としては、主人公である上級魔族ヴァルクが降格により閑職に飛ばされ、そこでどうにかしようと画策するというものです。実際はセイレーン達の雑談とヴァルクのツッコミを楽しむ話ですけど。セイレーン達の雑談に対して内心ツッコムヴァルクの微妙にキモイ感じがとても良かったです。/キャラとしてはポエンが好きです。あのあざとい純情さがいい。あとは表紙で大きく描かれていたスズではなくネモが最後にフラグをたてて終わるのには少し驚きました。2017/01/10
ラノベの王女様
2
歌を全く歌えない四人のセイレーンが、ダンジョン内の歌唱室でひたすら駄弁る物語。―――歌えなくとも、言葉がある。本来のセイレーンは歌声で人間を魅了するのに対し、スズたち第八班は「おしゃべり」で迷宮内の冒険者を麻痺させる。世の中、何が起こるか分からないものね。全体的に作風はゆるゆるで、ダンジョンものだから多少の戦闘シーンはあるけど、死亡描写は人・魔族共に全く無いから安心よ。魔族だけでなく、魔族の言葉を解せる冒険者からもファンレターが届く人気っぷりの第八班は今後何を見せてくれるのか。次巻も楽しみだわ。2016/12/05
kuniyoshi.kouji
1
雑談、しょうもないことだとつい聞き入っちゃうことありますよね。2017/06/04