ブルーバックス<br> つながる脳科学 「心のしくみ」に迫る脳研究の最前線

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ブルーバックス
つながる脳科学 「心のしくみ」に迫る脳研究の最前線

  • ISBN:9784062579940

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内容説明

ものごとを考え、記憶し、日々の出来事に感情を揺さぶられる……謎めいていた脳のはたらきが、明らかになりつつある。グリア細胞とニューロン、進化と可塑性、場所細胞と空間記憶、情動と消去学習、海馬と扁桃体とエングラムセオリー――頭の中には、さまざまな「つながり」があった!?9つの最新研究から、心を生み出す脳に迫る!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

125
脳科学全般のことを非常にわかりやすく説明されている本だと感じました。ただやはり文科系人間の私にとっては最近の成果などをかなり織り込んでいるところは難しく思いました。心とのつながりや記憶関連の記述のところは興味深く読むことができました。非常にいい本だと思われます。再度読もうと思っています。2018/10/13

Isamash

34
理化学研究所の脳科学総合研究センター編で利根川進センター長(MIT教授と兼任)とチームリーダー8名が著述。2016年出版。やはり利根川氏の記憶の話が1番興味深かった。うつ病モデル雄マウスがメスマウスとのデート記憶細胞光刺激で癒ったという。アルツハイマー・マウスモデルでは記憶自体は保持されているが思い出せないだけ。そしてシナプス後膜の構造スパインを増加させることでそれが改善されたとのこと。合田裕紀子氏によれば隣接するシナプス同士が影響を与えそれに接着分子カドヘリンを介した逆行性の信号伝達の関与があるという。2023/01/14

おりん

34
面白かった。脳科学を齧りたい人、勉強のきっかけにしたい人にはオススメ。日本人研究者が書いているので翻訳物と違って読みやすい。エングラムセルを使ってマウスの記憶を捏造したり、ハエの好みと行動をコンピュータで予測(人間のそれも将来的には不可能では無い)したり、空間認識と同じメカニズムで僕らは時間の認識をしてる可能性が高いという話だったり、面白く刺激的なことが実現しつつあることを知ることができる本。良くも悪くも記憶を操作し、捏造できるようになるのも遠い話ではないのかもしれない。2018/08/14

禿童子

32
理化学研究所のBSI所属の研究員によるポスターセッションといった感じ。脳研究の進め方には様々なアプローチがあることが分かります。オプトジェネティクスは、光に反応して標的のニューロンを興奮/抑制させることができる新しいテクニックです。黒田公美さんによれば親子関係にまつわる脳研究は研究者が少ないとか。赤ちゃんを抱っこして歩くとおとなしくなる「輸送反応」は、マウスや猫などの哺乳類一般に見られる現象ですが、メカニズムが解明されたのはごく最近。精神医学への応用も射程に入っているが、社会の理解が得られるかが問題です。2019/05/11

たまきら

25
知的好奇心を満たす快感ーこの本へのピュアな感想です。利根川先生の「脳科学入門」みたいな章から、理化学研究所脳科学総合研究センターのスタッフによる「こんなことしてるよ!」「こんなとこまでわかってきてるよ!」の文章に興奮してしまいました。トム・クルーズ細胞には大笑い。また、研究リテラシーについても言及していて、現在日本で行われている脳科学研究最前線(16年現在)が楽しめます。これ、まとめた編集者もすごいと思う。あと、各章で紹介される研究者のプロフィールがお茶目でよかった。次の一般公開にはぜひ行きたいです!2019/02/28

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