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音楽ビジネスが予言する世界の「これから」とは──。米大統領の経済ブレーンを務めた経済学者が明かす!!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
54
O図書館。消費者を分類して一部には高い値段で売るやり方を、経済学者は 価格差別(傍点)と呼んでいる(015頁)。音楽がストリーミングされた時間3分の1を占めるユーチューブ(054頁)。人的資本は人、国にとっても成功するのに大事な要素(090頁)。スーパースター(SS)の経済学を最初に真剣に検討したのは、19C終わりのイギリスの経済学者、マーシャル(127頁)。規模と独自さの両方がないとSS市場は産まれない(130頁)。どんな種類の社会の動きがべき乗則を生み出すかを見れば、重要なマクロ経済がどう起きるのかが2023/03/25
けんとまん1007
48
経済学・・・は、大上段に振りかぶりすぎ。それは横に置いとくとして、読み物として十分楽しめる。最近は疎くなったが、中学生の頃から洋楽、それもロックを中心に聴いてきたので、唸りながら頁をめくった。今でも聴いているバンド、シンガーがたくさん。メデイアの変遷もあり、ストリーミングになって、少し持ち直したということを知り、そうなのか・・・と。それでも、やはり、コンサートが一番の収入源。それに付随する業界、新しい考え方など、今後はどうなるんだろ。2021/08/30
くさてる
22
題名に惑わされないでほしい。これはいま現在の音楽業界を経済学者が研究したことで明らかになる様々な現実を解説した内容で、経済が分かるというより、経済で音楽業界を解き明かしたものというほうがより近く、滅茶苦茶に面白い。ライブで稼ぐよ!物販超大事!本当にごく一部のスーパースターとそれ以外の売れないバンドマンで成り立つ業界だよ!ヒットはマジでマジで運!チケットって安過ぎるんだよ!等々、この業界に興味ある人なら覚えがある事柄が分析され解き明かされていく内容は実にスリリング。おすすめです。2021/09/22
そうすけ
9
差別価格( より良いサービスの為ならお金を払いたいお客さんにお金を払わせるための価格設定)の例として、テイラー、スイフトのファンクラブ を挙げてみたり、遊び心のある内容の本です。インターネットの直後の海賊版に対するアーティストの対策やストリーミングサービスによって歌手の人気の格差が開けていくことへの解説など、経済か音楽のどちらかに関心があればとても面白い本になっています。2021/11/25
はやたろう
6
音楽業界を経済学的に考察。著者がこの作品を最後に58歳の若さで亡くなっていたことにまずもって御冥福を祈りたい。さて、音楽業界の金の不透明さはクイーンの映画や大物アーティストの所属移籍とかで何となくわかってたけど、契約内容について音楽だけやってきたアーティストでは酷い契約をさせられ、その才能が埋もれていくのは残念。この業界で成功できるのが僅かで金銭的にも厳しくなるのはどうしようもないのか。いずれにせよロックの世界は経済学の縮図でした!2022/04/28