内容説明
武士道は、日本の象徴である桜花とおなじように、日本の国土に咲く固有の華である。それはわが国の歴史の標本室に保存されているような古めかしい道徳ではない。いまなお力と美の対象として、私たちの心の中に生きている――。こう、新渡戸稲造が書いてから、百年以上経った。しかし今こそ、私たちはこの言葉をかみしめるべきだろう。政治家や官僚、企業の経営者をはじめたとしたリーダー、そして我々市民にいたるまで、精神の支柱を見失ったがための、倫理的荒廃や活力の喪失は覆うべくもない。しかし、日本人の表皮を剥げば、そこには「サムライ」が現れるはず。もし本書を読んで心動かされるところがあるなら、武士道がいまなお、私たちの心に生きている証拠ではないだろうか。本書は、世界中で読み継がれてきた名著中の名著の現代語訳。旧版から6年半がたち、ここに装いを新たに改めて、読者にお届けしたい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
minijeeP
1
――サムライは『義』『勇』『仁』『礼』『名誉』『忠義』『信義』などの徳をそなえ、フェア・プレーの精神を貫く行動美学の体現者。サムライは支配階級であるがゆえに、自らを律し、正義をモットーとして、利欲に走らず、ひとたび約束すれば命がけでその言葉を守り、不正を正し名誉を守るためには切腹を持ってあがなうことが義務づけられたのであった。この厳しい掟を守ったからこそ、武士は『民の見本』として尊敬された。――すべての日本人の教科書として、学校で読ませるべき!政治家にも読むことを義務付けて欲しいものだ。2011/07/12
Re
0
ふと、茶道をなぜ続けているのか自分に問うことがある。 この本は、その答えをくれたような、くれないような。2012/03/19
Nao Masa
0
☆5 やはり良書。自己研鑽といふべき書。それから、文体も美しい。今を生きる私とて「義」に照らして己の考えを決めている。これが、日本の伝統的精神というものか。 もっと掘り下げていきたい。2013/09/15
Nao Masa
0
☆4 良書。もう一度読む
ぽーろ
0
52018/08/12